Joe Bonamassa - Black Rock

Black Rock Special Limited Edition(DVD付)【初回限定生産盤】  そういえばジェフ・ベックも4月に来日公演を行うし、本日紹介しようとしているジョー・ボナマッサも4月に来日する…、まさか共演なんてのはないとは思うけどわからんな…。あり得る?いやいや、そんなことも楽しみのひとつですが、ベック、ジミヘンと濃い~のが来たので、丁度良いところについ先日リリースされたジョー・ボナマッサです。昨年だったか来日公演を行ってからすこぶる評判の高いニューヨーク出身の骨太ブルースギタリストです。

 「Black Rock 」というこれまたブルースメンらしからぬタイトルが付けられたかっちょよいアルバム。ジョー・ボナマッサってキャリアは凄く長くて既にアルバム7、8枚とDVD4枚がリリースされている人なのに日本で紹介されたのはつい先日。こういう人ってまだまだいるのかもしれない。

 音的にはわかりやすく言えばスティーヴィー・レイ・ボーンってトコだが、そこはテキサスとニューヨークの違いでして、アグレッシブなロックな姿を模倣しながらも完全にブルースベースの音。ま、でも音は歪んでるし、バッキングなんかも思い切りロック調なので、ロック好きなら多分イケる。ただ、曲構成がやはり基本的に3コードのR&Rっつうかブルースベースかな。その分凄く力強く迫ってくるのが面白くてさ、グイグイ来るんだよ。そして更に頼もしいのはどこから聴いてもどんだけハードに弾いててもブルースギタリストなんだもん。歌声もかなり渋みがあってよろしい。ジョニー・ウィンターに似た部分あるな。

 さて、この「Black Rock」という作品、自作曲ももちろんだが、面白いところではジェフ・ベックの二枚目「Beck-Ola」に収録されていた「Spanish Boots」がカバーされている。…ってことはやっぱりベックとの共演??いやいや…。今更新人バンドってワケじゃないけど、良いものに出会えて楽しいね。ついでなのでちょっと前に出たライブアルバム「Live from Nowhere in Particular」ってのも聴いてみたんだけどさ、やっぱ圧倒的にライブの方がよろしいです。ドライブ感やグルーブ感、そして多彩なアプローチがたんまりと楽しめるし。アコギプレイもあったりして、やっぱり奥の深さは凄く持ってる。あまりセッション活動とかしてないから出てこなかったのか、単に興味なかったからマイペースだったのか…。

 今後じっくりと色々なアルバムやDVDを楽しみに聴いていく価値のあるジョー・ボナマッサ。なかなか骨太なロック好きにはオススメな人ですな。初回限定版でライブDVDのついたものもリリースされてるみたい。

Joe Bonamassa - Dust Bowl

ダスト・ボウル (DVD付) (初回受注限定生産盤)   さて、先日Black Country Communionでジェイソン・ボーナムとグレン・ヒューズって面々と驚異的なサウンドで圧巻してくれたJoe Bonamassaが今度はソロアルバム「ダスト・ボウル」をリリースしてきた。なんと言う変わり身の早さなのだろう(笑)。まずそのリリースの速さとタイミングに驚いたのと、中味を見て驚いた。自分的な目玉はですね、あのFreeの「Heartbreaker」をグレン・ヒューズの歌で収録しているってことだ。まずは最初にコイツを聴いてしまうわけですよ。邪道だけど。そしたらさ、ギターのフレーズももちろん見事に弾きこなしていて明らかにカッコよくなってるワケだけど、ポール・ロジャースに対抗するグレン・ヒューズの歌。う~ん、なるほど、おかしくない。おかしくないけど違和感はもちろんある。でも、さすが。ボナマッサのギターソロなんかも独特のプレイで的確。へぇ~、と楽しんだ一曲。

 それでですね、今回の「ダスト・ボウル」という作品なんだが、ボナマッサ的にはBlack Country Communionでロックに転身したってのも大きかったのか、実に伸び伸びとブルースロックをやり遂げている感じ。冒頭の「Slow Train」なんかでもイントロからして汽車の走り出す音を入れていて、その手法ってあちこちで聞いたことあるけどなかなか面白い。曲は単純な3コードだったりするのもボナマッサらしいが。アルバム収録曲については全体的に伸び伸びとしたギタープレイ、そしてかなり円熟度も高まってきたのもあるし、ロックフィールドでの曲が多いかなぁ。これまでもロック的だったけど、聴く側の意識が弾けたってのかね、速弾きもカマしてくれるけど、カッコよいな~。「Black Lung Heartache」なんてかなりLed Zeppelin的な曲の影響度を感じたボナマッサの回答って感じ。今の時代にこれほどエネルギッシュにアグレッシブにギターに魂込めて弾いてくれるのってそんなに多くないから曲はどうあれ凄く好きだ。Gary MooreとかRory Gallagher好きな人は良いかもしれないよ。

Joe Bonamassa - Beacon Theatre - Live From New York

Beacon Theatre - Live From New York [Blu-ray] [Import]  やっぱブルース・ロックはいいな(笑)。んで、その主役ってのは当然ギターと歌になるワケで、ジョー・ボナマッサのギターもどんどん渋みを増してきている気もして、ここのところソロ作もあまり聴いてなかったな…とチョコチョコっと調べてみれば結構な多作家でしてライブ盤なんかも含めてたくさんリリースされてる。Black Country Communionやってソロライブとかソロ作品なんかをこんだけ出してて…ってなかなかの仕事人。多分ね、欧米では日本の比じゃないうほどに人気がある人なんだろうなと。

 2012年にリリースされた「Beacon Theatre - Live From New York」というCDと言うよりDVDやBlu-Rayによる映像作品がありまして…、見まくった、ったほどじゃないけど、かなりリキの入ったナイスなライブ作品な感じで見入ってしまった。古くから有名なニューヨークのビーコンシアターという場所でのライブを多分ほぼ完全に収録した感じのライブで、音も良いし迫力も満点でライブがまた熱いんだ、これ。バンド止めちゃったの分かる気がする(笑)。カチッとしたハードロックバンドってのをやるにはちょっと自分が狭すぎたんだろうな、こっちでかなりフリーにやりたいようにギター弾いて歌っている姿を観ていたら、こっちのが良いだろう、って思ったもんな。バンドの方はやっぱり営業活動だったんだろうかとも思う。

 最初から見てるとハイライトはもちろんいくつもあったり、白熱の歌やギタープレイやアンサンブルなんてのもあるけど一番燃えたのはポール・ロジャースが出て来て往年のフリーの「Walking In the Shadow」と「Fire And Water」を2曲続けて演ったことこだ。よりによって「Walking In the Shadow」とはまた良い選曲とプレイでさ、驚いた。バンドの演奏もしっかりとフリーチックな感じでジョー・ボナマッサもレスポールをポール・コソフ風にタメを利かせて弾いていてこのままフリー再結成とか出来るんじゃね?とか思うくらいにそのままの音が出て来て驚いた。ポール・ロジャースも結構気持ちよく歌ってたんじゃないかな。そんな心地良い燃え方をした後、評判の高い名曲「Mountain Time」でどっぷりとジョー・ボナマッサの哀愁を聴かせてくれて、ギタリスト的に心地良い「Young Man Blues」を9分くらい演奏してくれる。なんでまたここでダブルネック持ってくるかね?ってのがちょいと不思議だけど終盤で12弦側のギターを使っててなるほどね、と。ハードでアグレッシブなプレイで燃えるわ〜このライブ。

 ブルースギタリストとして出て来てから今じゃブルース・ロックギタリストって方向に進んでて、オールドロックファンからしたらかなり面白い存在なのは確かだね。クラプトンとやってたりポール・ロジャースとやったり、割と様々なトコロに出てるから日本じゃ全然だけど欧米でのステータスは結構なもんで、これからもどんどん出て来てほしいもんだ。


Joe Bonamassa - Driving Towards the Daylight

Driving Towards the Daylight   Joe Bonamassaの2010年作品「Driving Towards the Daylight」。この人ももうベテランだしどんだけアルバム出してるのかもわからんけどBlack Country Communionでグレン・ヒューズ、ジェイソン・ボーナムと三人でやってたりして、かなりロック・フィールドには知られた存在だろうし、既にいろいろな人ともセッションしたり作品を作ったりして自分自身も様々な試みを楽しんでいるようだ。ちゃんと整理しないとな…と思いつつもそこまで進む何かに欠けている自分的には流すと心地良い人の一人になってしまっている。出身地で語れるもんでもないけどニューヨーク出身ってのもあるのか、ヘヴィーブルースだけどどこか洗練された音に聴こえるのは気のせいだろうか。

 そんな事よりも中味だが、もちろん心地良い。スタンダードなリズムに多様なアプローチ、それでいてジョー・ボナマッサ的なプレイ、弾きすぎないしアンサンブルも小洒落さも見事。更にはゲスト陣も見事なもので若手のブルースギタリストからエアロスミスのベーシストの参加などなど、そして選曲はオリジナルとブルースメン達のカバーを混ぜこぜと入れて聴きやすさを増した作品に仕上げている。ホント、もうここまで来ると職人芸でしかないよなぁ、安定しすぎててトーンもほぼ同じだから何か聴き込めないんだけど、ただそれでもこんだけ聴かせてくれるからやっぱ凄いよね。

Joe Bonamassa - Different Shades Of Blue

Different Shades -Digi-   ここのところひたすらにブルース・ロックを聴いていたりしたけど、今度はロックブルース、になるのか?ご存知ジョー・ボナマッサのソロ新作「Different Shades Of Blue」。Black Country Communionを脱退したら解散しちゃったんだけど、その後に出してきたソロアルバムってタイミングだけど冒頭から聴いててブルースロックじゃなくてロックブルースな世界になっているジョー・ボナマッサだ〜って思った。思い切りBCCの影響が出ているのか、そもそもこういう世界観が好きだからBCCだったのかはあるけど、昔ジョー・ボナマッサを紹介する時の若手ブルースメンのロック寄りのブルースってんじゃなくなってます。明らかに古き良きハードロック勢に影響されたブルースメンによるロック。だからお供メチャクチャロックだしベースってこれグレン・ヒューズなんじゃないのか?ってな音だしさ、音全体も明らかにハードロック的なサウンドで個人的にはあまり好みじゃないけど中音域に集めた迫力は凄い厚みのある音。どう聴いてもBCCのサウンドだろ?ってな感じなんだが…。

 ギター的にはどうなんだ?ってのもさブルースメンって音じゃないしフレーズも完全にBCCで極めていた70年代ロックな音が多い。器用に開花したと言うのか大いに音楽を楽しんでいると言うのか…いつでもブルースはできるだろうからさすがにニューヨーク育ち、芸術肌が強いのかもね。んで、アルバムとしては案外聴きやすくて粒揃いでバリエーション豊かで楽しめるんだから不思議なもんだ。ブルース一辺倒じゃないにしてもこんだけ幅広いサウンドを自身のギターだけでつないでいるってのがやっぱなかなか出来ないだろうし、見事な作品に仕上がっている。昔からのブルースロックを求めているとちょっと面食らうけどフレーズとギターの音の味はやっぱりジョー・ボナマッサだね。そしてタイトル通りの曲が面白い。笑った。確かに…ってね。

Joe Bonamassa - Live From The Royal Albert Hall

Joe Bonamassa: Live From The Royal Albert Hall  ロックはブルースの子供だ…、そして今となってはロックもブルースも見事に融合した音楽ってのが存在するようになってきた。つまりはロックってことなのだろうけど(笑)、やっぱりね新しい解釈と影響によるプレイってのは最初はなかなか受け入れ難い部分あるけど聴いて慣れてしまうとその新しい面白さと刺激が心地良くなってくる。そこまで聴くってことが出来るかどうかってのはあるけどね。

 Joe Bonamassaについて言えば、ちょいと前から名前は知ってたり聴いてたり、Black Country Communionでの活躍だったりと、そりゃもうブルースメン+ロックスターからの影響みたいなのがあってオールドロックファンには好評だっったのは知ってるし、自分自身も嫌いじゃない人だったけど、今回ね、たまたま「Live From The Royal Albert Hall」ってライブ映像を見たんですよ。うん、凄いな〜、これ、いいわ〜、こんだけギター好きに弾いて歌って自由にオールドロックへのオマージュもあって、セッションしてどこからどう見てもロックもブルースもギターも大好き!ってオーラが出ててさ、もちろん仕事だからプロ的に色々あるんだろうけど、そういうのを見せること無くホントに大好き感丸出しで、嬉しそうに楽しそうにプレイしてるのを見てて、凄く気持よくってさ、しかもその気持わかるわ〜ってのが多くて…、しかもRoyal Albert Hallでの演奏だから気品に溢れてるしさ、ファンへのトリビュートも凄いし、何かねぇ、いいんですよ、これ。

 ギターで言えば指弾きからピック弾きまで多用しての音のニュアンスを凄く大事に出してるし、カバー曲でも自分自身のプレイだけでなくしっかりとオマージュがあってね、そこにクラプトンやポール・ジョーンズのゲスト参加ですよ。そしてベック・グループからの曲、自身の曲中でもZeppelinの影響たっぷりに「幻惑されて」のソロ部分が出てきたり、そもそもテルミン使ってるしさ、かと思えばスパニッシュギターも弾いてたりとその多彩ぶりを発揮してリスナーを魅了してきるという見事なパフォーマンス。ギターそのものもレスポールメインながらもフライングVだったり色々と登場してきて楽しいし、ただ気になるのは常に音が円やかすぎてロックらしからぬ、と言うか聴いてて耳障りの良い音を出しすぎてるんじゃねぇのってのあるけど、ギターテクニックの基礎がしっかりしすぎててそういう粗雑さってのが全く出て来ないトコロがプロなんだろうね。当たり前だけど、だからこそ認められてる人だし、カッコ良い人、そしてRoyal Albert Hallでやれる人ってことだ。

 今までここまで凄いな〜ってのはあんまり思わなかったけど、一皮も二皮も剥けたのだろうか、それとも自分がきちんと聴ける耳になってきたのか、ちゃんと聴いたり見たりしたい人だなと。このライブ映像も凄くバリエーション豊かで楽しめるんで、何度も見なきゃだし、いいねぇ、ロックは。うん、そしてね、やっぱりギターかっこいい。ギターがかっこいいと思わせてくれる人が少ないから、こういうカッコよさは嬉しい。もうちょっとロックスター然ってのがあればなぁ…(笑)。

Chris Duarte - Texas Sugar/Strat Magik

Texas Sugar/Strat Magik  いつしかブルースを聴くようになってから、最初はよくわからずに黒人ブルースも白人ブルースも米国も米国もまとめて「ブルース」という枠の中で聴いていたんだけど、そのうちに色々と自分の中で大別されてきて、いわゆるカテゴライズなんだろうけど、世間的なカテゴライズとは合致してるかどうかは別として、自分ではきっと白人ブルースが好きなんだろう、と。ただし地域的に言えば一番アグレッシブに楽しめるのがテキサスブルースなんだろう、と。結果テキサス出身のホワイトブルースなら好きだ、ということだが、それってStevie Ray Vaughanなワケで、他の人っていないでしょ、と。あとはJohnny Winterか、と。あ、でもMike Bloomfieldっつうシカゴ出身者も好きなんですけどね。

 そこにTwitterでSRVみたいに燃えれるギタリストって他にいないんだろうか?と呟いてみるとChris Duarteって人じゃダメですか?って入ってきてさ、自分的には「誰それ?」って状態だったんだけど、そこで初めて知ったのでホントつい最近知った存在。1994年にデビューしているので16年間も自分的には知らなかったってことだ(笑)。いや、損した、ホントに。もっと早くから聴いてたら人生もっと得したと思うもん。それくらいに最近自分の心を掴まれて離せない存在として上がってきたブルースメンです。ちょこちょこと来日もしているし、日本のバンドとのジョイントアルバムも出しているという稀有な存在。 1994年リリースのファーストアルバムにして超名盤の誉れ高い「Texas Sugar/Strat Magik」タイトル通りにテキサス出身で甘いマスクですよ?んで、ストラト使いの魔術者ですからね、という意味かどうか知らないが、どんなタイトル。実際1963年製のストラトキャスターをフェンダーのアンプに突っ込んで弾いているようで、この音がもの凄く良い音。ホントにロックではなかなか聴けない凄く良い音。これこそストラトの正しい音でして、自分的にはストラトってあまり得意じゃないけど、こういう音なら弾いてみたいし、鳴らしてみたい。もちろん無理だが(笑)。まず音そのもので「うわっ」って来たけど、もちろんフレーズも曲もプレイも雰囲気も空気感もタイム感も全てが「かっこよくブルースしててロックしてる」んです。SRVのフォロワーとして本人も認識しているらしいけど、確かに似てる部分はあるが、コピーで出来る世界は優に超えている気がする。別の道で進んでいくんだろうなという予感もありながら、SRVを思わせる、正にフォロワー。最初は線が細いかな、なんて思っただんだけど、聴いているウチになるほど、こういう音か、凄いな、と変わってきて、今じゃ愛聴盤。続けてほとんどのアルバムを揃えて聴いて聴きまくってる。以降は結構作風もアルバム毎に変えたり、ギターにしても色々なチャレンジを試みている姿がアルバムごとのカラーとなって、ユニークな色を出しているしね。面白い。

 その「Texas Sugar/Strat Magik」での傑作はやっぱり大曲の「Shiloh」です。静かに始まってミドルで、そしてハードに熱く舞い上がって魂を聴かせてくれる一曲で10分弱。素晴らしい。どのアルバムも何となくこれくらいの曲が入っていて自分的には目玉になっているんだよね。いいんだわ、これがまた。思い切り酔えるんです、ギターに。気持ち良いトコロで気持ち良いフレーズが入ってくるって言うのがね、なかなかないんだよ。それが見事にハマってくれるのが嬉しい。これは好みとかだけの話じゃないと思うんだな。ジミヘン的な感覚論の気持良さとかに近い。なので、教えてくれた方にも大感謝だし、他にもこんなのいっぱいいるのかな?なんて期待もしてるし、楽しんでるしおまけにブルースなので暑い夏には燃えるし秋でもOK、冬でもOKな世界。ココのところかなりブルースばかりハマってるので気持ちの良さを追求してる部分あるね。

Chris Duarte - Vantage Point

Vantage Point  三つ子の魂百までとは言ったものだ。現実的に三つ子の魂ってことはないんだが、幼少期もしくは多感期に洗礼を受けたサウンドってのはなんのかんのとず〜っと好きだったり聴いていたり聴きたくなったりするんでね、それがメタルな人もいれば歌謡曲の場合もあったりするが、衝撃を受けて意識的に聴いたものなんてのはそのまま人生一生残っていくモンだろうと思う。自分にもそんな音楽がいくつもあって、今でも衝撃的なのはあるから聴いていけるんだが、ブルースロックってのはいつまで経ってもちゃんと弾けないんで、永遠に憧れてるって部分あります。マイナーブルースならさ、まだ何となく弾き方がわかるんだけど、グイグイとしたSRV的なのとかバディ・ガイなんかもそうだけど、ああいうギターってどっから入っていいか分からなくて全然弾けない。クリス・デュアーテにしてもSRV系のギターのフレーズってのはどれもそんな感じで常に敬愛の眼差しで聴いてます。

 またまたブルース熱入ってきたのでクリス・デュアーテの「Vantage Point」を聴いたんですがね、全くアルバム的には久々にここまでのブルースロック一辺倒な作品だったのかな、ハードドライヴィンなブルースロックでグイグイ来ます。さすがにバディ・ガイの後で聴いてると軽い感じがしちゃうけど、それは相手が悪い(笑)。やっぱストラトじゃないとこいうの弾けないんだろう…とかまずはそこから入るんだよ。持ってるギターの形から、これ重要。まずはその気になって弾くこと、ってのがロックギタリストへの一番の近道なんです(笑)。

 さて、話戻そう…、「Vantage Point」は、ホントギター弾きまくってくれてて、いつも思うんだがバックのメンツをもうちょっと手数の多い連中に変えて激しく応酬するようなスタイルのバンドとか曲とかあると面白くなるんだが、いつもいつもクリス・デュアーテ一人で激しく弾きまくってくれているスタイルはここでも健在。ただ、かなりロックに近いんで聴きやすいしグイグイと来るんでドライブします。それでいて結構キャッチーなメロディとか付けてるからライブではウケるんだろうなと思うもん。そんでもって期待通りの展開とかギターソロとか入ってくるから気持ち良いんだな。ヘンなオーバーダビングも全然無くてライブ一発に近いレコーディングが熱さを出してくれてて更に燃えてくる。ギターって楽器はホントにエネルギーを持ってるよ。もちろん弾いてる人の魂を表現しやすい楽器ってだけだとは思うけどさ。いいぞいいぞ〜、どんどん弾いてくれ〜って思いながら聴いてます♪


Chris Duarte & Bluestone Company - 396

396  「すげぇな、こいつら」ってのが最初の印象。日本人が奏でるブルースとかサザンとかってやっぱり日本人的な要素だったり音色だったりするのがあって、本場そのものの音では勝負できない部分があると思ってたから、こういう音が出てきてそれが生粋の日本人の音とは思えないサウンドに化けてきたことに驚いた。音ってのはそもそも録音したスタジオの空気とか環境なんてのをパッケージしている部分も多くて、それこそがなんとかサウンド、みたいに言われる音だしね。現実的には使っている機材の音になるんだろうが。それでもここまで化けるのか…と感動的に感心した、そしてかっこ良さに驚いた作品♪

 2009年にリリースされたのかな?ジョイント自体はもう数年前かららしいChris Duarte & Bluestone Co.の作品「396」。普通にChris Duarteを追っていくと出てくるアルバムなんだけど聴いてみるとえらく作風が違うし、ジャケットもなにやら怪しげな風貌の集団が写ってる。紐解いてみるとなるほど、日本のBluestone Co.と言うバンドにChris Duarteが惚れ込んで一緒にプレイして、「396」では正に一緒にアルバムを作ったということだ。よってCheris Duarteの方も新たな刺激を受けまくり、音楽性そのものはブルース一辺倒からはかなりサザンロック寄りになり、Bluestone Co.側から見ればかなりブルースフレイヴァーが入ってきた本場の風と言うようなところか。

 これがですね、アルバム冒頭の「Back in town」からして驚きの一言。正に融合したロック。パーカッションの音色が心地良く曲のビートを奮い立たせ、そもそもリズム隊のグルーブが曲をグイグイと引っ張る。そこにChris DuarteとBluestone Co.のギターが炸裂してくるのでとんでもないグルーブが展開されている。うわっ、こりゃすげぇ、っていう一言。それ以降でも「Put up or shut up」「396」とかでもレスポール対ストラトの図式のソロ回しが聴けて、お互いがお互いを楽しんでるプレイがたっぷりと聴けるのがこの手の音が好きなロック野郎には堪らない。大人しくシミジミとしたブルースじゃなくて、完全に激しいブルースベースのロックでノリノリの音。乾いたサウンドが中心だけどそこは日本人バックの性か、どこか湿ってる部分もあって面白い。Cheris Duarteからしてもこの不思議な質感は面白かっただろう。中途半端なロック聴くならこの「396」を聴くと、何かを思い出す気がするな。

 こういうギター弾きたかったなぁ…。ジミー・ペイジ信者でギターを弾いてきたので、アメリカンなこういう突き刺さるような乾いたブルースサウンドのギターって弾けないんだよな。もちろんジミー・ペイジにもなれないワケだが(笑)。テレキャスとかストラトでガツンとこんなギターをね、弾いてみたかったってのはある。今から練習しても昔のクセが邪魔してこうは弾けないだろうし。だから余計にこういう音を羨ましく思うし、聴いていると心地良くなるんだ。

Chris Duarte - Blue Velocity

Blue Velocity  ちょいと骨太なブルースなんぞを聴きたくなったので、アレコレとライブラリを眺める…。結構自分の聴くものの幅の狭さに呆れるんだけど、しょうがない、その辺りが好みなんだもんなぁと、アレコレと聴いてレビューを書き連ねたりしているものの結局本質的には自分が好きでリラックスできる音が一番なんだよな。あ、そうか、この辺もあったな、ということでオールドタイムな趣味から上手い具合に新世代に入っていけたブルースメンの所で手が止まる。

 クリス・デュアーテ。作品は何でも良かったんだけど、何となく「Blue Velocity」。2007年にリリースされたものらしいが、かなり原点回帰したハード・ブルースなので気に入って何度も聴いてたんだよね。クリス・デュアーテって知ったのはそんなに古い話じゃなくて多分数年前くらいの話。だから10年くらい知らなかったんです、これだけのブルースメンを。それなりに話題だったんだろうけどどうにもアンテナに入って来なかった。でもTwitterか何かで教えてもらって聴いてみてハマった。結局全アルバム聴いてるもんな(笑)。こないだ新作「Blues in the Afterburner」もリリースされたようなのでまた聴かないとな。ただ、この人の場合はいつどの作品を聴いても楽しめるっつうか時代とはあまり関係がない音なのでね、旧作を聴いてても全然楽しめるんですよ。

 そんなことで「Blue Velocity」なんだが、初っ端の「Amy Lee」のスタンダードなブルースロックとサビの喰い付きが良くて結構聴いてしまうアルバム。SRVばりのギタープレイはいつものことながら、そしてダミな声のブルースロックも当然ながらっ結構キャッチーなコーラスワークやサビがあったりして聴きやすいし、ゴキゲンになるサウンドなんで実に心地良い。更にギタープレイが心ゆくまで聴かせてくれるのでギター小僧的にも満足度高くて嬉しいアルバム。ストラトもいいな~なんて思う音だしさ、オールドタイムなブルースとの融合もありながらオリジナルな世界も出しててまるでブレない世界観が安心する。ブルースが気持ち良く聴ける季節になってきたし、この辺また漁るのも良いな、なんて気分です♪

Chris Duarte - My Soul Alone

My Soul Alone  アララ…、この人新作出してたんだ、と気づくことはよくある。今回も見たこと無いジャケットだな〜と思ってたら新作を2月に出していたらしい、半年以上知らなかったんだ、自分、と苦笑い。まぁ、いつ聴いても良い人だから悔しくもないし新作出てすぐ聴くって必要もないから気楽ではあるし、これまたまるで作風が変わるとも思えない人なので安心して聴ける、逆にいつ何を聴いても同じだから新作である必要すらないのだが、それはもうだからこそ多作になってくるんだろう。CD売らないといけないし旧譜だけでは売れないし、やっぱりだからこその新作だもんな。…とか余裕で見てたら、なんと2枚組のライブ盤まで出てしまっている。ライブ盤あったら面白いだろうな〜と思ってたんでコレは嬉しいね。

 Chris Duarteの新作「My Soul Alone」です。ライブ盤は「Live」ってタイトルらしいがまだ聴いてないんで今回はスタジオアルバムの「My Soul Alone」の方。ある種大御所だよな、ここまで安定した作品だと。相変わらずレイ・ヴォーンばりの歌声とストラトから弾き出される軽快なブルース・ギターがかっこ良い。危なげなさ過ぎて面白みに欠けるってくらい安心してワイルドなギターが聴けるってのも面白い。ただ、色々な試みをやってるみたいで、単にブルースの枠に収まらないチャレンジは多々聞かれる。ソウルフルだったりバラードでのブルースだったらいゴチャゴチャとしたニューオリンズ風味だったり軽快なカントリー風味だったりと割と作風は多様だ。それでもクリス・デュアーテという人の個性が真ん中に通っているから全然アリな音になってるのが自信だろう。どういう形でもこのギターが聴ければ楽しめるってのはさすが。

 こんだけ弾けるのはもう証明済みなんだから異色のコラボ的なセッションとかやったら面白いのになぁ…とか考えちゃうね。ロジャー・ウォーターズのクラプトンやベックみたいに誰かそういう人のサイドメンのギタリストとして参加するとかさ。ソウル畑の連中とジャムるとか…、なんかもう二皮くらい剥けてほしいと思う人だ。まぁ、このままで全然好きだけどね。ホント、安心のギタープレイで心地良い♪


Chris Duarte - Blues in the Afterburner

ブルース・イン・ジ・アフターバーナー  ギブソンのギターが家に数十本あるって…凄いなぁ。いや、先日コレクションを手放さないといけなかった方のお話なんだけどさ、そんんだけギブソンあったら…うわぁ〜、なんか弾いてあげないと可哀想、でもなかなかそんな時間は取れないしみたいな感じだろうか。もっともコレクションとして置いてあってもそりゃもう圧巻で、見ているだけでも十分なんだろうなぁ。

 もちろんそれぞれに音の個性があって、活躍していた時代もあって、手放さずにあったんだろうから愛情はたっぷりだったろうが…残念な話です。ただ、ギターも他のオーナーのところに行って大事に扱われればそれはそれで嬉しいと思うしかないかな。自分もちょっと前に何本もギター売ったし、その前もかなりの本数売ったし…、実は今でも結構後悔…と言うか、あ、アレ弾きたいな、って思うことはあるんだけど(笑)、まぁ、年に何回もないから素直に諦めるようにしてる。プロのミュージシャンになっちゃうとそこまでの愛着って出ないのかもしれないと逆に思うんだよな。クラプトンとかギターに愛着全然ないもん。ジミー・ペイジなんかは逆で愛情注ぎまくったのしか使わないってのあるけど。そういうのも好みって出るね。楽器をコロコロ替えるって、なんか仕事って感じしちゃうし。いや、色々な理由はわかってるんだけど、どうしてもね。例えばSRVなんてホントにあのギターを愛着持って使ってたからこそあんだけボロボロになるワケで、ロリー・ギャラガーだってそうだし、そういう思い入れって好きだし。自分もそういう愛器ってあるし、ね。やっぱりさ、ロックって、どんだけ一筋か、ってのあると思うんだよ。どんだけギターやオンナ替えても結局一筋なのが一番カッコ良い、っつうかさ。U2のボノとか奥さん子供一筋、音楽も一筋、バンドも一筋で、スゲェかっこ良いしさ。

 なんて話が毎回逸れまくってるが、ブルースってもちょいと重くて新しくて熱いの聴きたい、ってか書いてなかったんでちょうど良いなってことで登場のクリス・デュアーテさんの昨年リリースされたもう何枚目なのかわからんくらいのアルバム「ブルース・イン・ジ・アフターバーナー」。もちろん相変わらずのヘヴィロックブルースが詰め込まれてます。グイグイと引き込まれるギタープレイはもちろんのこと、段々声も渋くなってきたよなぁ。曲はね、多分本人は色々なタイプとかスタイルとか挑戦しているんだろうと思うけど、やっぱりどれ聴いてもクリス・デュアーテの音と曲だな〜っていうくらいに独特の個性が出てきているので何でも良いわ(笑)。こういうギターが好きだねぇ…。毎回こういうギタリストを聴いて思うのは、どうしてミッチ・ミッチェルみたいなドラマーと組まないんだろう?ってコト。ジミヘンのブルースってミッチ・ミッチェルのドラムだからこそ驚きが何倍にもなるんで、そういうスタイルのできるギタリストだったら是非ミッチ・ミッチェルみたいなドラマーと組んでやってほしいんだよな。SRVにはもうそれが叶わないからさ、せめてクリス・デュアーテには一度試してもらいたいもんだ。

 話逸れまくって夢物語ばかりだけど、ホントに心地良く伸びるギターで自分にはこういうブルースが一番合ってる。音もリズムの無視した独自のタイム感で感情のままに弾いて弾いて弾きまくってバンドが盛り上がり、それでこそブルース・ロック、って言わんばかりにまろやかに聞き手を酔わせるってモンだ。こんだけギター弾けたら魂売りますよ、ホント(笑)。んで、ちなみにこの「ブルース・イン・ジ・アフターバーナー」という作品は2011年の新作です、新作。どこが新作なんじゃ?ってくらい新作です(笑)。老いぼれてギターが弾けなくなったブルースメンの新作よりも生き生きしたブルースメンを聴いてる方が元気になります、うん。もちろん冒頭のギブソンのギターではなくてストラト系のギターの音なんだけど、こんだけ太い音出るならギブソン弾かない方が良いでしょ。弦も太いんだろうなぁってのもわかるし、自分には一生できないプレイな人です。

 しっかし…iTunesには全然揃ってないし、ジャケットのセンスもイマイチなんだけど、日本盤CDが出ているってのはそれなりに需要があるってことだろうから嬉しいね。

Chris Duarte Group - Lucky 13

Lucky 13  ギターが好きなんだな、きっと。今の時代に中学生くらいでこんだけ色々な音楽が聴ける状況だったら何を好んで聴いただろう?なんて想像すると楽しくなる。もちろん友人の影響だったり身近な人の影響だったり、もしくは偶然に見つけた何かのきっかけでの音楽かもしれない。でも多分自分だったらやっぱりギターの入った、ギターが目立つロックを好むんじゃないかな〜って。聴いてて一番しっくり来るし心地良いし、何だろうねこの高揚感。レスポール系の分厚い音でのハードロック系、ストラトやテレキャスでのブルースロック、そんな音色の違いもあるかな〜。レスポールでのブルースってのももちろん好きだけどストラトのハードロックってのはあまり好まないかも。そこまでこだわってもいないけど(笑)。

 Chris Duarteの2014年の新作「Lucky 13」。もう良いおっちゃんになってるけど、不吉な13じゃなくてラッキーな13枚目という意味なのかもしれないな。ちゃんと調べてなくてアレだけど…多分13枚も出してない気がする…。この人の新作はいつも必ず期待を裏切らないので楽しみに聴けるんだよ。安定のブルースロックでドライブしてくれて心地よさを提供してくれるもん。それが金太郎飴状態かと言われると結構そうでもなくて作風はそれなりに異なってたり、新しくチャレンジしたりしてて飽きさせない。それでいて基本ブルース野郎みたいなのはブレないし、もうね、ホント教えてもらってから随分と愛聴してますよ。感謝です。

 冒頭から相変わらずのストラトでのブルースロック、相変わらずのキレの良いトーンでのバキバキギターソロが心地良く、ツボにハマるフレージングもいつも通り。歌メロも慣れてくるとこの人独自のラインが使われてるなってのも分かってきて楽しめる。全体的にワイルドでドライブしてるけど軽やかにアメリカンの中でのブルースロックってのが今回の完成度を高めているってのかな、ちょっと吹っ切れてる感あるもん。なかなか表立って出てくることのないギタリストだけどかなり熟成された人でオーバーグラウンドに名前が出て来ても良いんだけどな。先日の飲み仲間たちにもお薦めしてたイチオシな方♪

Roy Buchanan - That's What I Am Here For

That's What I Am Here For  多彩なジャンルに精通したミュージシャンやギタリストというものはアルバム毎や楽曲毎にかなり異なるアプローチを試みるもので、そのおかげで掴み所のないアルバムにあってしまったり捕らえどころのないミュージシャンと思われてしまったり評論されてしまったりすることも多いみたいで、なかなか全体を押さえきれない人がいる。いや、それこそホントのミュージシャンだと思うけど、やっぱりそこはロックという狭義のカテゴライズがあるわけさ。いや、だからそこのゾーンにどうアルバムを打ち出すかってのが売る側の仕事だったり作り手の意図だったりする…んだと思う。

 ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズ離脱後に白羽の矢が立ったギタリストでもあるロイ・ブキャナン。彼のギタースタイルを聴いていると結果ストーンズに加入したミック・テイラーとも共通するが、上手くて的確なギタリストを当時のストーンズは欲しがっていたってことだろう。

 それはともかく、このロイ・ブキャナンって人は全く掴み所が難しいギタリスト・アーティストです。アメリカ人なので基本的にブルースやカントリーの影響下にあることが大部分なんだが、ジェフ・ベックと同様に革新的なスタイルを導入することも好きな人なのでそのサウンドが深みを持っているのだ。ブルースギタリストとして圧倒的なプレイを見せることが中心ではあるだろうけど、インストものも非常にユニークだったりするし、とんでもなくアグレッシブな速弾きをディストーションをかけてやったりするのもあるし、なにせトレードマークはテレキャスだ。それでこの音出すんだからとんでもない。

 ロック好きのファンが取っ付くなら1974年にリリースされた三枚目の作品「That's What I Am Here For」が一番いいんじゃないかな、と。ギター的にもロック的にも。歌はほとんどボーカリストのビリー・プライスを雇って歌わせているのでロイ自身の歌は二曲程度だが、まぁ、歌は大して気にしなくても良いでしょう。うん、このビリー君の歌は割とソウルフルで良いんだけど、やっぱこんなもん、ってわかるから。その分ギターに耳が行くと思う。特にジミヘンのカバーを意識した「Hey Joe」でのギタープレイは結構ぶっ飛んでる。歌も歌ってるし。インストものが上手いギタリスト、ってのとはちょっと違うロックな魂を炸裂させてくれる曲だね。しかし歌がえらくソウルフルなのに対し、ギタープレイが思い切り派手なロックなので聴いてて凄くギャップがあるので、その辺ダメな人はいるかもしれない。ま、ベック聴ければ大丈夫でしょ。

 …しかし、ここまでギターを弾き倒すアルバムってのも久々に聴いたかも。やりすぎだろう、ってくらい弾いてる。それがまたエグくて聴いてしまうので余計にタチ悪い(笑)。見かけは普通のアメリカ人のおじさんなんだけど、無茶苦茶見かけとギタープレイがマッチしないアグレッシヴな人です。今ならこのアルバム「That's What I Am Here For」と次の作品「Rescue Me」がセットになって安くてに入る…。こういう売り方もどうなんかねぇ…。

Roy Buchanan - Live Stock

ライヴ・ストック(紙ジャケット仕様)  Roy Buchananの1974年に録音されて翌年リリースされたライブアルバム「Live Stock」。確かオーストラリアかどっかに行った時に自分と同じ名前の店があって、それが面白かったからそのまま写真に撮ってアルバムジャケットにした、というお話だったんで、このRoy Buchananは本人の家でも店でもないという事です。それはともかく、ロイ・ブキャナンと言えばテレキャスの伝道師、全く色々な音をテレキャスで出しているという変わった人でもあるけれど、一方ではそのフレーズも実に多様で、ブルースメインではあるものの、カントリーやジャズあたりも普通に入ってくるというギターで、そこにテレキャスの普通の音に加えて妙な音を挟み込んでくるという人。聴いてて同じギターから出てきているとは思えないトーンや音色が飛び出してくるのが楽しみでもある。

 ライブアルバムを聴いているとそれは顕著に表れていて、トーンの使い方の上手さはもうこうありたいって思うほどの上手さ。楽曲そのものはカバー曲だったりさほど名曲とは言えない曲が多いけど、ギタープレイに関してはかなり絶頂期を捉えているライブ盤。どうにも一般的な人気よりもベックとか職人系ギタリストが好むギタリストで、玄人受けなところも納得。このライブ盤で突き刺さるプレイはダントツに「Roy’s Bluz」。これこそロイ・ブキャナンのトーン炸裂と言わんばかりのフレーズが散りばめられた一曲。ボリューム奏法やらロングトーンやらハーモニックス系などなど弾いている時の顔が想像できるくらいのプレイ。やっぱギターはいいなぁ〜。

Roy Buchanan - Loading Zone

Loading Zone  割と地味ながらもニッチなファンにウケていて、その数がそれなりだった場合、またミュージシャン的にも非常に才能のある人っていうアーティストも多いし、そういう人はなかなか恵まれた商売にはならないで純粋な音楽人として全うしきれないっていう面もあったりして、ミュージシャンという職業の難しさを垣間見ることもあるのだが…。まぁ、極小的なモノの見方なので実際にはもの凄い人気があったりするのかもしれないし、よくわかんない。ただ、あまり会話に出てくる事の多くない人ではあるよな、と。

 Roy Buchananという稀代のテレキャス使いの牧師さんなブルースギタリスト、それでいてブルースの枠にまるで収まりきらないアグレッシブな音像を打ち出したりすることで聴いている者からはかなり宇宙な世界に走っている感の強かった人。純粋にブルースを弾いているアルバムってのが実はそんなに多くなく、もしかしたら自分の認識がブルースギタリストと思っているだけで、Jeff Beckと同様に最先端の音を追求していくギタリストなのかもしれない。そんなジェフ・ベックはロイ・ブキャナンを同士として崇め、ロイ・ブキャナンに捧ぐ、なんつうタイトルでアルバムに曲を収録したりしているくらいだ。だから、多分ジェフ・ベックと同じベクトルにいた人なのだろう。

 そんなロイ・ブキャナンが1977年にリリースした「Loading Zone」という作品。別にたまたま手に取ったのが「Loading Zone」だっただけで、その実ロイ・ブキャナンに関しては結構なアルバムを持ってて聴いてたりする…。自分的な最初の出会いは「When a Guitar Plays the Blues」だったので、この人はブルースギタリストだけどちょっと透明感のあるギターでエフェクターなんかも用いるけど…っていうギタリストだったんですな。ところがアルバムを色々聴いていく中で、どうにも不可思議な音を出していることも多く、「?」ってな感じだったんですけどね、まぁ、大人になってくるとそういう取り組みもわかるってもんですよ。実際「Loading Zone」というアルバムでも恐ろしくバリエーション豊かなギターの音が散りばめられていてブルースっていうフォーマットに拘った曲なんて大してないし、驚くのはカントリータッチの曲まできちんと収録していて、ロイ・ブキャナンというギタリストの幅広さを出している。もちろん宇宙なトーンによるジミヘンばりの世界もあったりするのだが……。そうだな、ホントこの頃のロイ・ブキャナンってジェフ・ベックに近い感覚かも。ギターだけで世界感を表すというのか…、ギターのトーンだけが固定的な特徴を出しているので、聴き慣れているとロイ・ブキャナンのギターだ、とすぐわかるのも意外な一面。妙に速弾きとかもあるのでホント器用な人です。

 結構コンスタントに活動していた時期だったんだよなぁ、70年代って。一年に一度くらいのアルバムリリースでさ、いつも実験的な面があって。でもロイ・ブキャナンがライブでギター弾いてる姿ってあんまり映像は見たことない。なんかのセッションなんかで弾いてるのとか見たことあるけど多分80年代だから70年代のは全然見てないな。後でYouTube探してみよう~。

Roy Buchanan - Live in Japan

ライヴ・イン・ジャパン(紙ジャケット仕様)  ブルースの話をしていた時にあれもこれも〜なんて色々なバンドやアーティスト、ギタリストの話が出てきてさ、やっぱ面白いな〜なんて思うのだがまだまだ自分が聴けてないのも多いし、それを教えてくれるのはありがたいね。見つける楽しみもあるけど素直に聴いてみる楽しみもあるし、それは自分という人間の趣味を知ってる人からしてのお薦めだからさ、割と期待して聴くんだよね。まぁ、何らかのきっかけがあれば聴くんだけどそれがなかなか無いのもこの情報過多時代、か(笑)。

 Roy Buchananの「Live In Japan」、1978年リリースの多分全盛期…なのかな。1,977年6月の来日公演からの抜粋ベストテイク盤みたいなライブアルバムで、レコード時代は見かけていたもののいつしか消えてってCD時代にはなかなか再発されなかった一枚だけど、当然ながらどっかの時点では普通にリリースされるワケでして…ってな背景のライブアルバム。来日記念盤とかそんな感じの日本企画なんだろうね。そのわりには演奏も音も良く、世界リリースのアルバムになっていったようだ。この人のギターってのはどっかブルースから離れたトコロにいるという感触がしてて、テレキャスのメロウなトーンだからなのか、フレーズなのか…本気のブルースってよりも軽めでバンジョー的なサウンドに近い感覚…カントリータッチなね。ソロ弾いてる辺り聴いてるとフュージョンでもないしブルースでもない…カントリーなのか?みたいなのが結構出てくるんで不思議。

 このライブアルバムはベストテイク集めなだけあって、どの曲も聞き所はあるけど自分的にはベタに「Hey Joe」が良いかな〜(笑)。ジャズチックなくらいにバラバラにしてて枯れたギタートーンから迫力のギター、ボリューム奏法がやっぱり新鮮に響くしね。ジミヘンのも聴いてただろうけど、オリジナルからの解釈なのかな、どんな感じでこういうアレンジになったんだろ?ってな興味は湧きますね。そして結構面白いなと思ったのは割とバンドとの一体感があるR&Rなんかもあるってとこ。そもそもほとんどがこの辞典での未発表曲…カバーではあるけど、ってな事でライブアルバムとしての謳い文句は良いけどライブにいた人達はどうだったんかな?なんて。まぁただ割と知られている曲が多いから大丈夫なのかな。即興性もあるし楽しめたんだろう。今聴いてて楽しめるんだから(笑)。でもこの人が今でも日本で人気が割とあるのはこの日本公演の良さもあるだろうな。

Roy Buchanan - When A Guitar Plays the Blues

When a Guitar Plays the Blues  ロイ・ブキャナン。キャリアとしては相当古くまで遡ることとなる人で、エルヴィスのバックでギターを弾いていたジェームズ・バートンと仲良くなってしまうくらいなのだ。50年代後半からは既にプロとしてツアーに明け暮れたりレコーディングに参加していたりと割とマルチに弾けるギタリストとして重宝されたようだ。そのギタープレイはマニアには絶賛されることが多く、クラプトンあたりも60年代にはこぞって見に行ったらしい。そんな来歴からかロックとの絡みも幾つか発生していて、ブライアン・ジョーンズ没後にストーンズの誘われた話なんかは有名なところ。結局ミック・テイラーが参加したことを思うと当時ロイ・ブキャナンに声がかかっていてもおかしくはないでしょ。ストーンズはこの頃巧いブルースの弾けるギタリストを探していたワケだしね。そして驚くことにジェフ・ベックの名曲「哀しみの恋人達」のクレジットにロイ・ブキャナンに捧げるというモノがついたおかげで大ブレイク?一般のロックファンにこの人は何者だ?と波紋を投げかけたのだった。

 で、前説とはまったく無関係なアルバムなんだけど1985年リリースのコイツ「When a Guitar Plays the Blues」がなかなか面白いのだ。いやぁ、最初期の二枚はアメリカ的なサウンドで割とごっちゃごちゃになったような音楽なのでドクター・ジョンとかデヴィッド・リンドレーあたりにも通じるんだろうなぁってのがあるんだけど、個人的にこのアルバムの一曲目でやられたのでご紹介♪

 初っ端の「When A Guitar Plays The Blues」に尽きる。ロイ・ブキャナン独特の個性とも言えるバイオリン奏法が駆使されまくってエコーもたっぷりで雰囲気バリバリのイントロに導かれて、テレキャスの線の細い、それでいて腰のある単音での刺さりまくるような音色が耳に入ってきて感情溢れまくりのギターフレーズが炸裂〜みたいな感じでね、モロにゲイリー・ムーアのギターと被るんだよ、こういうの。まぁ、ジェフ・ベックなんかも同じ類になるんだけど、みんな泣きのギターフレーズだけで曲を創り上げてしまった人達だから被るんだと思う。しかしコレ、バックってシンセドラムなのかな、人間臭さを感じない音だしギターともイマイチ合ってなかったりするしさ(笑)。ちょっと前に出した「メシアが再び」っていう曲もロイ・ブキャナンの代表作なんだけどね、やっぱり似たようなフレージングで泣けるしね。そして二曲目以降もかなり多様なサウンドを聴かせてくれていて、「迷信」みたいなノリだったり、ああ、この辺もギターフレーズとしては凄く魅力的♪

 この人ってテレキャスメインなんだけどそれでいてピッキングハーモニクスとか平気で使うから面白くてさ、だからロックギタリストにも人気があるんだろうな。早弾きも平気でやっちゃうしこのアルバムではライトハンドみたいなのもやってくれちゃってるんだもん。

 これ、ロイ・ブキャナンの復帰作だったんだよね。この後ブルースの名門アリゲーターレーベルから後二枚出すんだけど、それでおしまい。残念だなぁ。また初期の作品みたいなのを作ってもらいたかったしね。ロック系とのセッションとか色々と絡みが楽しみな人だったのにねぇ。YouTubeには彼のそんな名曲をやっているライブ映像があるので久々に見たけどやっぱかっこいい。感動するもん。

Ry Cooder - Boomer's Story

Boomer's Story  ノスタルジックなアルバムを聴いていたおかげで、ものすごく久しぶりに聴きたくなったレコードがあった。昔買ったアナログ盤ね。やっぱりアナログの音は暖かみがあっていいなぁと感じながら聴いたのがライ・クーダー「Boomer's Story」で、確か邦題は「ならず者の物語」とかなんとかだったような気がするが、初めて聴いた時には全く驚いたものだ。

 今ではライ・クーダーと言えば映画音楽専門みたいなところがあるが、このアルバムはブルースそのもの。特にB面の「Dark End of the Street」が大好きで何回もレコードをかけてはギターでコピーしたモノだ。

 スライドギターってこういう風に雰囲気を出して弾くものなんだってことをこのアルバムで思い知らされた部分も大きいかな。アルバム全体のトーンは正にジャケット通りにモノクロ調の雰囲気で、落ち着いたゆったりとした懐かしい思い出を詰め込んだ作品で、数あるライ・クーダーのアルバムの中でも最高に好きな作品。一般的にはどのアルバムが良いと言われるのだろう?なかなか語りきれない人だとは思うが、是非この雰囲気をバーボングラスを傾けながら聴いてみてもらいたいなぁ。

Ry Cooder - My Name Is Buddy

My Name Is Buddy  自分の中ではドクター・ジョンと同じような位置に属している人がもう一人…、ご存じライ・クーダーさん。映画音楽を手がけることで有名だし、70年代にはいくつものそれらしい名盤を発表してきた人でそれらはルーツ音楽と言われたりブルースと言われたり、要するにアメリカ音楽的なサウンドだったりしたのだが「Boomer's Story」以外はそれほどピンとこなかったんだよね。若かったからなのかな。最近では全然聴いてなくって映画も別に音楽だけを意識して見ることもないからあぁまたライ・クーダーなんだ、なんて思ってたくらいでさ。こんな流れにでもならなきゃ多分聴き直してはいない人かもなぁ。

 で、せっかくだから新作「My Name Is Buddy」が出てたなぁと思い出して聴いてみるのだが…、凄く良いじゃないか(笑)。自分でも驚くことにかなりハマった。アメリカンルーツミュージックと言われるだけじゃなくってしっかりとストーリーが出来ているアルバムで、それがしかも赤い猫っつうのが可愛らしい。乾いた感じの明るいサウンドで、バンジョーやピアノなどアメリカンな雰囲気たっぷりに攻め立ててくる作品ばかりでどこか「Boomer's Storyのようなモノ哀しい部分もあるし、この人の歌って何か哀愁があって好きなのかな、聴いてたらノスタルジックになってきた。あれこれ調べてみるとジム・ケルトナーとか実の息子さんとかヴァン・ダイク・パークスとか参加しているみたいでさすがにアメリカの音楽界の大御所になるべき人はゲスト陣が面白い。しかしそんなゲスト陣に支えられている作品じゃなくってしっかりとライ・クーダー自身の音が詰め込まれているアルバムになってるからかなり名作になっていると思うよ、これは。久々のソロ作っていう気合いの入り方もあるんだろうけど、2007年にしてまだ新作でこんなに素晴らしいモンを出せるっつうのが本当の音楽家なんだな。アメリカンルーツ系サウンドだけどそれくらい楽しめる。

 ライ・クーダーってスライドギターの名手ってことで名前を聞いたのが最初だったかな。その後映画「Crossroads」のサントラをやってるってことでまさかあのスティーヴ・ヴァイの強烈なギターは弾いてないだろうということだったがそれ以外は大体がこの人のプレイってことで、改めて感動した記憶がある。んで最初に買ったのが「Boomer's Story」でね。いや、これ昔よく行ってたジャズバーでかかるんだよ。そこで知ったんだけどね、いいなぁ〜って。懐かしいな。そんな懐かしさをまた楽しませてくれた新作アルバムに驚いた(笑)。

Doyle Bramhall II - Welcome

ウェルカム  そのドイル・ブラムホール二世について少々興味を覚えたので幾つか調べて聴いてみたのだが…、どうやら1992年のアーク・エンジェルスの前に1988年にスチュー・ブランクと言う人の「Under The Big Top」という作品に参加しているのが最初のレコーディングセッションなのかな。その前ではジミー・ヴォーンのセカンドギタリストってことでファビュラス・サンダーバーズのツアー用員として参加したこととかあるらしい。そんなことでダブル・トラブルとは旧知の仲だったようだ。そこからアーク・エンジェルスになっていくんだな。しかし多彩なゲスト参加で名を広めていくのは2000年を超えてからなのでそれまでの何年間はやはりバンド活動やソロ活動で頑張っていたみたいだね。

 ソロデビューは1996年、アーク・エンジェルスの時と同じゲフィンからのデビュー。その前の1994年には父親のドイル・ブラムホール「Bird Nest on the Ground」に参加している。自分的にこの人何者?って思ったのはロジャー・ウォーターズの「イン・ザ・フレッシュ」でのDVDを見た時かな。日本公演は同行していなかったので見てないけどまんまギルモアのフレーズをコピーしていた若者でしかも左利きだから目立つんだけど歌も歌うし板に付いてるし、こんなのできる器用な人がいるんだなぁ、世界は広い、って思ったんだよ(笑)。で、後で聞いたんだけどこのオトコ、クラプトンとBB.キングとのジョイントアルバムに楽曲提供とギターで参加してるってことで何者なんだろ?って。まぁ、そっからはあんまり出逢わなかったんだけど…、とは言え、クラプトンの毎回の作品に何かしら関わっていることからそっちで有名になってきたのは風の噂に聞いていた。

 話を戻そう。で、結局ソロ作品は三枚くらい出しているんだけど、2001年の三枚目の作品「ウェルカム」を聴いてみた。うん、こうやって自身の個性を出したアルバムとなるとやっぱり音楽的な好みってのはわかる。古いの好きなんだねぇ(笑)。モダンな作風だけどやっぱりブルースからの影響が大きい感じでオールドロックファンならば嫌いではないリズムと音だろう。いくつかモロにレイ・ヴォーンっつうかジミヘンみたいなのもあって、好感が持てる作品かな。まぁ、それよりもダブル・トラブルのアルバム「Been a Long Time」の方が面白い気もするが(笑)。

Dr.John - Gumbo

ガンボ  いわゆるロックサウンドからかなり逸脱してきてはいるジャンルなのだが、この人の存在自体がかなり不思議な位置にあって、割とブルース系統の絡みもたくさん出てくるので、まぁ、やっぱりアメリカンルーツミュージックを受け継ぐべき代表的な人なんだろうなぁと漠然と思っている。それこそケイジャンとかアメリカ南部のルーツミュージックを基礎とした作品を出している人なのであまり多くを知っているワケじゃないので悪しからず〜。

 ドクター・ジョンの1972年の傑作「ガンボ」。ニューオリンズサウンドというのかその辺のをゴッタ煮にして彼独特のしゃがれ声でスパイスをふるった作品。なんつうのかな、民族的なサウンドがベースにはなっているけどやはり現代風味がまぶしてあるおかげで聴きやすくなってる。でも音楽の方は全くこの人以外ではあまり耳にすることの多くない土着的サウンドで、今ならどこかの1000円CDとかでアメリカンカントリーとかケイジャンとかってので売ってるかもしれないけど、そんなに原始的なのじゃなくってね、やっぱ継承者の仕事でもあるわかりやすさをきちんと出しているってもんだ。

 ニューオリンズってジャズやソウルの街ってイメージなんだけど、確かに黒っぽい香りのするサウンドの骨子にドクター・ジョンならではの白人らしさがあって、だからこそ伝えやすくなっている。そういう意味ではホワイトブルースが出てきた時と同じく白人が黒人の音を出すことで白人に広げていく、みたいなもんだな。そのせいか以降民族音楽的な分野っていうのはあらゆるロックの世界で広がっていって、融合が始まるワケだからさ。そういう意味ではストーンズの「悪魔を哀れむ歌」ってのは早かったんだろうね。

 明るく楽しい音、そしてジャケットからも想像できるように広大で壮大な音。ジャズともブルースとも言えないけど音からするに言いたいことは同じなんだなぁと痛感する。もっともかなり明るく仕上げているんだけどね。そんなサウンドも新たなる楽しみになると幅広がるねぇ…。ピアノってこんな風に弾けると楽しいだろうなぁ。

The Jeff Healey Band - See The Light

See the Light  トロント出身の盲目のブルースギタリスト、ジェフ・ヒーリー氏死去の方を聞いたのはつい最近のこと。ジェフ・ヒーリーの名前を聞いたのも久しぶりだったんだけど、まだ41歳という若さだったらしいが、ガンで逝去らしく盲目に加えて早くに逝ってしまうのも不運な人だったのか、満喫した人生が送れたのかわからないけど、そういえば出てきた当時はよく聴いたものだと追悼の意を込めて聴いてみました。

 1988年リリースのファーストアルバム「See the Light」。タイトルがモロに狙っているというのか、それを象徴しているんだけどアルバムリリースされた頃、話題ばかりが先行していて盲目のギタリストが膝の上にギターを載せて弾いていて、それが実に器用で素晴らしい、ということだったのでアルバムジャケットで見れるように確かに器用そうに弾いているんだろうなぁという印象はあったけど、アルバムを聴いてみると普通にモダンなブルースギターだったりして見た目と出てくる音のギャップを感じたモノの、かえって普通に聴いていたかもしれない。今の時代ならYouTubeとかで動く彼の映像を見れるので、その特異な奏法を目にして驚くこともできるだろうが、当時は全然見た記憶ないもんなぁ…、あ、MTVでプロモが流れてたのを目にしたことあるか。

 しかしそれくらい普通に聴けてしまうくらい別におかしくもなんともないブルースギタリストのアルバム。一曲目から思い切りマイルドで艶やかなギタートーンとフレーズで攻め立ててくるブルースソングで心に染み込む音が心地良い。アルバム全体としてもちろんギターは同様に鳴っているんだけど、ヘンにブルースしすぎてなくって聴きやすいモダンな音になっているのでおしゃれとも云えるかもしれないな。ブルースしすぎないってのは狙ったと思うけど、同時期に活躍していたロバート・クレイやスティーヴィー・レイ・ヴォーンのギターのトーンや曲調とは明らかに異なり、まぁ、カナダらしいとも云えるのかもしれないけど野生っぽいのではない(笑)。

 しかし今映像見て音を聴くとどうやって弾いてるんだこれ?って思うような弾き方で…、確かに1歳で視力を無くしていればどうやって人がギター弾いているか見たことないワケだから独自でこうなったんだろうなぁ。普通に弾いてみたら凄く巧かったりしてね。出てきた当時は話題も多かったけど以降はどんどんブルースマニア向けの人になっていったのかほとんど名前聞かなかったので、ほんと記憶から消えていた。こんな形で記憶が甦るのも良くないんだろうけど、久々にしっとりと聴いてみました。「Angel Eyes」の切なさを聴きながらね。

Larry Carlton - Renegade Gentleman

Renegade Gentleman  ラリー・カールトンというギタリストは非常に変化の激しい人だ。本人の個性でもあるが、一番の変化は暴漢に銃で撃たれて重傷を負ったことだろう。それゆえ、腕と喉ともちろん精神的に打撃を被り、以前の美しいジャズ、フュージョンギターから手を引いてブルースの世界に入り込んでいる。まぁ、この事件の前からブルースに興味を抱いていたらしいので直接的ではないのかもしれないけど、以降のアルバムでは別人とも言って良いほどに世界が変わっているようだ。それでもこれだけのギターを弾くのだから才能豊かな人なんだなぁ。

 1993年リリースの「Renegade Gentleman」。何も知らない頃に入手して、てっきり華麗なるフュージョンギターでも鳴るんだろうな、と思いBGM的に流したところ何の引っ掛かりも美しさもなくブルースが流れてきて、しばらくラリー・カールトンを流したことすら忘れてしまって、何のCDだっけ?と途中でCDを見直した程だ。やっぱりラリー・カールトンと書いてあったので、中味間違いでもなさそう…と。それくらいにイメージと異なるアルバムで驚いた。聞いていても途中で誰聴いてるんだっけ?と思うもん。この人、ブルースマンだっけ?って。

 そういう衝撃を除くとブルースにしてはブルースらしくなく、華麗な側面が残された土臭いブルースリズムの音楽、と言うのかな。もちろんギター的にはフィーリングもしっかりしてるし音ももちろん完璧なんだけど、どうしてもブルースのブルースらしいところってのは難しいみたい。だからサラリと聴けてしまうブルースリズムギター。これはこれで大変良いんだけど。ただBGMになっちゃってさ、環境音楽的ブルースになっちゃうので自分的にはちょっともったいないなぁ〜という感じ。多分狙ってる。背景とか何も知らないで聴くと好き嫌い分かれるだろうな。ただ、背景知ると良い作品に聞こえてくると思う。

 しかし…、スティーヴィー・レイ・ヴォーンにそっくりなんだよな…。何か接点あったのか、それとも単に影響されているだけなのか真似しているのか、たまたま同じなのか…、と思ったらやはりハマっていたらしい。へぇ〜、ラリー・カールトンがレイ・ヴォーンにハマるって面白い。ホント、レイ・ヴォーンみたいな曲調がいっぱいあって、聞きやすいハズ。ま、それ以上は何も書くことないけど(笑)。

Les Paul - The Legend of The Guitar

All-Time Greatest Hits  レス・ポール…もちろんあのギブソンのレスポールというギターをイメージする人の方が多いだろう。そしてその美しさと音色はロックの世界では伝説のものでもあり、特に1958年、59年に作られたレスポールモデルについては天井知らずの値段が付くともいわれるくらい美しく、特色のある音色を誇る代物である。それをあのジミー・ペイジはもちろんメインギターとして今でも使っているのだが…。そしてそのレスポールモデルの生みの親はアメリカ人カントリーギタリスト奏者のメカおたくが生み出したモノということも知っておかなければいけない。

 2005年に90周年バースデイCDがリリースされているくらいだからそれくらい長く生きている人なんだけど、活躍した時期は1950年代後半からで、メリー・フォードの歌とレスポール氏のギター演奏によるモロにカントリーというカテゴリに属するのかな…よくわからないんだけどね、今の音楽のレベルにはないサウンドなので凄く不思議感があるんだよ、ホント。こういうのってどういう風に辿り着くと出来上がるんだろうか?って思うくらいに独自。多分、自分が音楽知らないだけなんだなぁと痛感する次第です。チェット・アトキンスなんかとも一緒にやってたりするのでそういうギターを弾く人なんです。そうだね、言い方をロック的にすると、ヴァン・ヘイレンやイングヴェイよりも早弾きで正確無比なピッキングなことは云うまでもなく、多分早弾きしている小節が滅茶苦茶長い。わかりにくいかな…ロックだと早弾きっていってもそれが16小節くらいしか続けないんだよね、サウンド的に、多分。

 それがこの人のジャンルでは曲中全部早弾きなワケで、カントリータッチとしては当たり前なんだろうな、こういうの。でもってもちろん歪んだギターの音じゃなくってクリアーでマイルドな、もうレスポールでしか出せないギターのサウンドで迫ってくるのさ。この音も不思議。もっともレスポール氏は自分のモデルと同じくらいギブソンのセミアコモデルも使っていたみたいだけど。それでもレスポールにアームを搭載してオリジナルモデルを作ったり、ともすれば4chのMTRなんてのも彼の発明だし、エコーマシンも彼の発明らしいのでプレイヤーとしてだけでなく現代まで引き継がれている機材の基礎も彼の手作り機材から始まっているのだ。うん、凄いんだよこの人。死んだら絶対語り継がれる偉人になると思う。

 そんなレスポール氏のプレイは今ではありとあらゆるベスト盤なんかで聴けるので是非聴いてもらいたいし、著作権切れというのもあるのか異常に安いのであってもいいんじゃないかな。で、もっと驚くのは実はビデオ「Living Legend of the Electric Guitar」だったりするんだけど、DVDでは未発売で、「Les Paul」というタイトルくらいしかDVDでは出てないみたいで、これは中味知らないけど多分ビビる内容だと思うのでオススメだろうな。こんなこと書いてても、BGMとして聴くには滅茶苦茶適したイージーリスニングの音楽なのも凄いところ。ロックではないけど、ロック界に多大なる影響を及ぼした人の一人だね。ああ、スーパーセッションの流れでレスポール氏を囲んで、みたいなビデオも出ていたな。これも凄かった…。