Alexis Korner - Bootleg Him!

Bootleg Him! イギリスブルースロックの父、アレクシス・コーナーでどうだ〜!…とは言えども本人だけの作品は全く聴いたことがないような気もするが、先日からのブルースセッションアルバムの流れで聴いていたのがブリティッシュロックの登竜門アルバム「Bootleg Him!」なワケだ。これこそ驚異的なセッションアルバムでアルバムそのものは1972年にリリースされているけど、実態は過去のセッションからあれこれと抜粋編集されたもので、有名になっていったミュージシャンが数多く参加していることで有名。つい最近紙ジャケでリリースされたらしいので割とタイムリーかな。

 挙げるととんでもないけど、ジンジャー・ベイカー、ベケット、グラハム・ボンド、ジャック・ブルックス、ジャック・ブルース、ロル・コックスヒル、シリル・デイヴィス、アンディ・フレイザー、ディック・ヘクストール・スミス、デイヴ・ホーランド、ジョン・マーシャル、クリス・マックレガー、スティーヴ・ミラー、ポール・ロジャース、ロバート・プラント、ダニー・トンプソン、チャーリー・ワッツ、スティーヴ・ミラーなどなどが若かりし頃に意外や意外のメンツでセッションしているワケだ。例えばチャーリー・ワッツとジャック・ブルースというリズム隊とか、ジンジャー・ベイカー、ジャック・ブルース、ディック・ヘクストール・スミスにグラハム・ボンドの鍵盤という後のクリームの原型ですね。それと同様にフリーの原型もココにあり、しっかりとポール・ロジャースとアンディ・フレイザーにロル・コックスヒルなんかも参加した楽曲もある。ツェッペリンのプラントはスティーヴ・ミラーをバックに若き獅子のように歌っているのもさすがだしね。まあ、とは言えども実際の中味については所詮セッション的に若いメンバーを育てながらレコーディングしたんだ、という要素が強いのでその面々以外に音楽的にどうってのはあまりないんだけどね(笑)。

 それでもやっぱりみんなダイヤの原石のような部分は持っているので後の活躍を知ってから聴くとフレーズやら歌い回しなどはある程度完成しているってのもわかって聴いていて面白い。それにしても後の70年代ロックを築き上げていく面々が多数経由しているってのはジョン・メイオールと共に素晴らしい功績でしょう。

Peter Green - Hot Foot Powder

Hot Foot Powder  フリートウッド・マック離脱後、ソロアルバムを何枚かリリースしていつの間にかあっちの世界に行ってしまったとかいうウワサを聞いたきり音沙汰のなかったピーター・グリーンだったが、ゲイリー・ムーアの努力か、時代の流れなのか、復活するというウワサが流れ、ゲイリー・ムーアのライブで一瞬顔を出したとか色々伝え聞いたものだ。そして実際にシーンに復帰してきたのだから凄い。しかも思い切りブルースメンとして復活してきたから自身の伝説と併せて期待をもったものだ。そしてリリースされたのが全曲ロバジョンのカバーという衝撃的なアルバム「Hot Foot Powder」。全く凄いのを出してきたなぁ〜と思いきや、すぐにコレをリリース。

 「Hot Foot Powder」。しかもゲスト陣にドクター・ジョンやらオーティス・ラッシュやら、ヒューバート・サムリン、更にはハニーボーイ・エドワーズだ。いや、知らないけど、ロバジョンの友人のデルタブルースメンってことでもうかなりの高齢だったにもかかわらず、このアルバムへの思い入れってなもんだろう。ロバート・ロックウッド・Jrはさすがに体調不良で不参加だったらしいがしっかりロバジョン系には声掛けしているところが見事。

 先にリリースされた「The Robert Johnson Songbook」とこの「Hot Foot Powder」でロバジョンが生前に残した全29曲を全てカバーしてしまったという全くイカれたアルバムってなモンで、そういう人はそうそういないだろう。しかもそれがしっかりと商業ベースに乗って売っているってんだから見事。そこはピーター・グリーンの伝説の成せる業。しかしロバジョンの曲ってこんなんだっけ?聞いているとアレンジがしっかりしているのかそれぞれ個性を持ち合わせた曲に聞こえてくるんだけど、多分本質を聞いて再現しているからなんだろう。ロバジョンだけを聞いているととてもこんなに多彩な音楽には聞こえないもん。そういう意味でもやはりピーター・グリーンの才能を知らされる。

 ゲスト陣の音色はそれぞれ個性的には聞こえてくるので割とわかりやすいと思う。ドクター・ジョンなんて顕著だし、バディ・ガイも個性バリバリだしさ。ま、他のゲスト陣は正直よくわからんけど(笑)。やっぱ一番気になったのはこのバディ・ガイが参加してる「Cross Road」かね。クラプトンよりも早いデビューで、同じようなストーリーを歩んできた人のハズだし、レベルもクラプトンよりは面白いだろうけど、やっぱり売れ線に拘るクラプトンとは異なる道になるんだなぁと。クラプトンのロバジョンカバーアルバムが可愛く見えるくらい本気度が違う作品。

 ちなみに「Me & the Devil」っつうロバジョンカバー作品を網羅して、更にオリジナルのロバジョンも組み合わせた三枚組CDもあって、安いし結構お得。

Peter Green's Fleetwood Mac - First Album

ピーター・グリーンズ・フリートウッド・マック(紙ジャケット仕様)  今はゲイリー・ムーアが所有しているピーター・グリーンの59年製のレスポールだが、今でもバリバリに使っているワケで、そりゃまぁ名器だから良い音がするということで当たり前なのだが、まだピーター・グリーンが自分でそのギターを使っていた頃のアルバムがフリートウッド・マックの初期の作品群。中でもやっぱり最初のアルバムが一番雰囲気出てるし、モロにブルースばっかで興味深いかな。

 「ピーター・グリーンズ・フリートウッド・マック」1967年リリース、なのかな。メンバーはミック・フリートウッドとジョン・マクヴィー、ピーター・グリーンの三人に加えてジェレミー・スペンサーという器用なギタリストの四人組。もちろんモロに黒人ブルースをカバーしているというかモチーフにしているというかそのままと言うか…、雰囲気をしっかり出している点では凄いんだけど音楽的個性という面から見ると、少々物足りないのも事実。だが時代も時代なので英国三大ブルースバンドとして数えられるものだ。それでもこれだけのブルース作品を老いジナルも混ぜて作れるってのは相当好きじゃないと無理だろうから、才能は凄くある人達だったんだろうなぁと。

 昔なかなかこのファーストアルバムって見つからなくって…、あまり注目された時期じゃないから再発とかもされてなくて入手に苦労した。入手したらこんなにチープなブルースなのかと思った記憶があるもんなぁ。でもギタリスト的にはジェレミー・スペンサーの派手な音を聴かせるギターと噂のピーター・グリーンのレスポールサウンドは結構痺れた。レスポールってやっぱ良い音するんだなぁって。「Shake Your Moneymaker」のカバーはバターフィールド・ブルース・バンドもやってたので選曲のセンスが似てたのかなぁ、面白いよね。あれだけ色々なブルースの曲がある中で似たようなのを選んでくるってのはやっぱロックミュージシャン的にやりたくなる曲調ってのがあるんだろうな。

 それとこのアルバムのジャケットって、縮小されていたりするものもあって、多分これがオリジナルのサイズなんだと思う。なかなかうらぶれた雰囲気が良いね。ヘヴィー過ぎないブルースを奏でていた最初期のマック、ボーナストラック付きの限定版は更に迫力あるのが聴けて楽しめるもんだ。

Fleetwood Mac - Live At The BBC

Live at the BBC  60年代後期にイギリスではブルースが空前の大ブーム(?)となり、ブルースを基調としたありとあらゆるバンドがゾクゾクとシーンに登場してきた。もちろんジョン・メイオールのところやアレクシス・コーナーのところの卒業生とも言うべきメンバーが中心となり、その周辺の仲間を集めて結成されたバンドは実に数多い。ストーンズなんかも結局その辺からスタートしているし、フリーなんぞは典型的な例でもある。あ、クリームもか。時代的には67年頃となるが先のジミヘンなんかもイギリスに渡ってきてムーブメントに火を付けた面もあるんだけどね。

 BBC音源に拘るつもりもなかったんだけど、まああんまり聴いてなかったのでちょっとマジメに聴いてみようってことで手を伸ばしたのがフリートウッド・マック「Live At The BBC」。バンド名はPeter Green's Fleetwood Macとなっているんだけど、もちろん70年代半ば以降のポップチューンを飛ばしたフリートウッド・マックとは同じバンドでありながら別メンバーで構成されているんだよっていう意味合いなんだろうな。もちろん後になってそう呼ばれるようになっただけでしょう。しかしこのバンドもよくメンバーが入れ替わっていて、結局オリジナルメンバーはミック・フリートウッドだけなのかな?う〜む、どっかのハードロックバンドみたいだけど(分かる人偉い!)

 さて、このBBC音源はデビュー直後からピーター・グリーンの在籍していたギリギリの70年夏頃までの音を捉えていてなかなか聞き物。改めてピーター・グリーンエルモア・ジェイムズばりのギター弾きってのを実感した。スライドを使うっていうだけでなくってトーンとかも凄くそっくりでフレーズよりもそういう音の出し方がエルモア・ジェイムズばりでさ、でもこれってジェレミー・スペンサーなのかな?後にサンタナのカバーで有名となる「Black Magic Woman」が収録されていないのは物足りないけど「Oh Well」なんてそんなピーター・グリーンのブルースギターバンドとは思えない曲で凄く浮いている、突出した楽曲で面白い。全体的にはディスク1よりもディスク2の方がよりブルージー且つオリジナリティがあって良いな。一部後のメンバーとなるクリスティン・パーフェクトも歌で参加しているのでハッとするんだけど、まぁ、後の奥様ですからねぇ。この辺のブリティッシュブルースバンド連中の人間関係もちょっと面白いところ。

 英国ロック好きからすれば初期のフリートウッド・マックは大変面白いバンドなんだけど、バンドとしてはもちろん後期の方に焦点が集まり、それこそが良かったことだろうと思うけど仙人ピーター・グリーンにとってはなかなか良い思い出のないバンドになっちゃったんじゃないかな。その後の彼のソロ作品あたりを聴くとこれもまた違うよなぁと思うんだけどさ。

Chicken Shack - 40 Blue Fingers, Freshly Packed and Ready to ServePaul Butterfield Blues Band - Paul Butterfield Blues Band

40 Blue Fingers, Freshly Packed and Ready to Serve  後のフリートウッド・マックで活躍するクリスティン・パーフェクトはマックのジョン・マクヴィーと結婚してクリスティン・マクヴィーとして有名なのだが最初は同じ英国ブルースロックバンドのチッキン・シャックに参加しており、その才能を開花させていたようだ。それにしてもこのバンド=チッキン・シャックってのは実に認知度が低い。

 普通に英国ロックが好きでもあまりこのバンドをきちんと聴いている人も多くはないだろうと思う。自分も含めて、です。その理由は大きく…と言うよりも単純にアルバムが手に入らなかった。ただそれだけ。初期の作品はブリティッシュブルースレーベルとしては有名なマイク・ヴァーノン氏率いるブルーホライズンからのリリースだったんだけど、そのマニアックぶりからかこのレーベルのアルバムってほとんど手に入らなかったんだよな。英国B級バンドの方がまだよっぽど見かけることがあったように思うし、実際再発なんかもあったんだけどチッキンシャックはなかなか出なかったし、そうこうしているウチに聴かないまま終わってしまっていたのが現実。

 昨年紙ジャケでリリースされたみたいなので今なら簡単に手に入るようなので早いウチに聴いておく必要があるよなってことで今の流れからして手を出してみることに…。やっぱどうせならファーストからだろう、ってことで「40 Blue Fingers, Freshly Packed and Ready to Serve」から挑戦。しかし、このアルバムジャケットを見るだけで万単位の値札が付いていたことを思い出してしまうし、「O.K.Ken」なんてついぞアナログを見かけることはなかった…。それだけにこの二枚への期待感がもの凄いものがあったね。で、「40 Blue Fingers, Freshly Packed and Ready to Serve」だが…、驚くまでにシンプルなブルースロック。ギターのスタン・ウェッブがフレディ・キングばりのギター弾きというのは聴いていたが、いやぁ、ここまで見事にどブルースなファーストアルバムだとは思わなかった。ちょっとはオリジナリティあるだろ?って思ってたんだけど、それはほとんどがクリスティン・パーフェクトの手がけたモノらしいのでちょっと違うんだよなぁ。これじゃ売れないだろ、とか思うんだが当時の英国では結構評価されたアルバムらしい。そりゃ、セカンドアルバムとか出せるんだからそこそこ売れたんだろうね。

 まあそんなことでまんまブルースって感じはそのままで、歌もモロに黒人のモノマネ、ピアノの入りやブラスなんかもモロって感じなのでまっとうに評価できない部分はあるけど、英国らしさってのは…、線が細いことかなぁ。まったく同じようにやってもその辺はどうしても出てきてしまうことなんだな。繊細っつうかさ。その分スタン・ウェッブのバリバリのギターが楽しめたのはお得かな。こうして聴くとクラプトンと大差ないギタリストばっかなんだけどなぁ、でもやっぱ何かが違うんだろう。その辺のブルース好きな人にはお勧めできるけどヘヴィーブルースが好きな人にはちゃちな音にしか映らない可能性あるな。個人的にはフレディ・キング好きだからこういう模倣を聴くのも割と好き。あ、名作はちなみに「O.K.Ken」らしいです(←未聴)。

Savoy Brown - Getting The Point

Getting to the Point  英国三大ブルースバンドと呼ばれるフリートウッド・マック、チッキン・シャック、続けてサヴォイ・ブラウンが挙げられる。そういう意味ではピーター・グリーン、ジェレミー・スペンサー、スタン・ウェッブに並び表されるのはキム・シモンズだね。本来の意味でのファーストアルバムは別にあるんだが、結局メンバー全員総入れ替えってなってるし、その脱退したメンバーは後のフォガットというブギバンドを結成することになる。今回それはおいといて(笑)。そのサヴォイ・ブラウンの実質上のファーストアルバムとなる「Getting The Point」が代表作として挙げられるんだけど、昔から先入観でイマイチ聴く気にはならなかったアルバム。理由はいつも通り単純(笑)で…ジャケットが意味不明だったから。やっぱジャケットの持つインパクトは重要だよなぁ。これでこんなに渋いブルースバンドって言われてもなかなか手を出さないと思うんだけどね。

 で、中味はどうかと言うと…、これまた渋いモロのブルースで悪く言えば全くオリジナリティがない…とは言わないけどさ、いや、もちろんいくつかの楽曲に於いては凄く個性的なリズムやリフだったりするんだけど、基本的なトコではモロのままなんだよね。それともちろんギタリスト的には凄くタメになるし、絶対コピーしてフレーズを確認すべきアルバムなのでその辺はオススメしたいし、聴いているとこの時期の英国ブルースを志す若者達からの絶対の支持者はフレディ・キングなんだなとヒシヒシと感じるくらいにそれらしいフレーズが散りばめられている。

 ま、BBキング的なトコもあるけど、やっぱフレディ・キングの影響は大きいよな。その辺は凄く素直に聴けるトコなんだけど、聴いていて物足りない。何がって…なんでこんなに早くフェイドアウトしちゃうんだろ?って曲が多くて、もっともっと弾きまくって感動させてくれれば良いのに…、この辺がクラプトンとのこだわりの違いなのかな…。凄いいいフレーズをビシバシ決めてるんだけど熱いバトルにはならなくって、それが英国的で面白いと言えば面白いし、本場ブルースを好きな人からすると物足りない。…その背景に、この1968年リリースという時代だからまだ3分間ポップスの概念も残っていて、売れるためには短めの曲を…ってことでフェイドアウトでメンバーが納得してたとしたらちょっとなぁ、魂売ってるかなぁと深読み。

 ちょっと意地汚く見てる面はあるけど、サウンドと内容はモロ黒人ブルースのまんまなので興味深い。が、やっぱりどこか何か土着ブルースとは大きく異なっている、って感じるのは偏見かな。もっともっといっぱい聴かないとダメかもしれん、うん。

Maggie Bell - Live At The Rainbow 1974

Coming on Strong

 ってなことでニューヨークで録音したファーストアルバム「Queen of the Night」が有名。その後は英国に戻ってセカンドアルバム「Suicide Sal」というこれまた名盤が登場するんだけど…、なんてったってゲストにジミー・パイジがいたり、フリーの曲なんかもカバーしていたりしてなかなかマニアには喜ばしい作品なんだもんね。それが1975年のリリースなんだけど、その前の1974年にロンドンのレインボウで行われたライブの様子を収録していてあるのが二枚組のライブ盤「Coming on Strong」。

 一枚目はストーン・ザ・クロウズの1972年のライブで、正に時代を象徴するかのようなフリーアドリブに覆われたブルースロックらしい混沌としたライブが入ってるんだけど、この良さはまた次回ってことで、二枚目に入っているマギー・ベルのライブ。これがまた面白い。この人曲作りにあまり比重を置いていなくて歌えれば良い人なのでガンガンとカバー曲が入ってくるのが嬉しいね。フリーの「Wishing Well」なんてのもかなりくだけて歌ってるし「I Saw Him Standing There」っつうビートルズお決まり曲とか、後はメドレーで色々な往年の曲のカバーがあって、これも聴き応えあるね。ポール・ロジャースもそうだけど上手い人はどんなの歌ってもやっぱ自分のものにしていて、違和感なく、そしてかっこよく聞こえるもんだ。

 かなりソウルフルな歌声なので、好みは分かれるかもしれないけど英国から出てきた女性版ポール・ロジャースという感じで聴いてみるとなかなかよろしい。今でも元気らしいのでもしかしたら地元のパブとかで歌ってるのかもね。

Maggie Bell - Queen Of The Night

Queen of the Night  英国産ジャニス・ジョプリンとして真っ先に名前が挙がるのはマギー・ベルだろう。元々はストーン・ザ・クロウズというバンドのボーカリストとして活躍しており、当時からよく比較されていたようだ。もっともマギーの場合はブルースだけに根ざした音楽でなく、もう少しイギリス然として部分があると感じるのだが。

 そして70年代に入りソロアルバムを発表するようになるとまずはファーストアルバム「クイーン・オブ・ザ・ナイト」をリリースし、まずまずの高評価を得るが、ソングライティング的な部分ではまだまだ弱さを感じさせるモノだった。もちろん彼女の歌に関しては絶賛されたようだが、ロックの世界もやはりそれだけでは納得させられないものがある。そして真打ちセカンドアルバム「スーサイド・サル」を発表。こいつがインパクトのある作品で、リリースは1975年、レーベルはスワンソング。そう、あのレッド・ツェッペリンが設立したレーベルからのリリースで、当然の事ながらスワンソングレーベルの大プッシュがあったのだ。察するにペイジもプラントも、そしてポール・ロジャースもマギーとは話が合っただろう。

 「スーサイド・サル」のオープニングを飾るのが当時バドカンでスワンソングレーベルに籍を置いていたポール・ロジャース率いるフリーの作品のカバー曲&名曲「Wishing Well」なワケで、こりゃもう取っ付きやすいでしょ。更に8曲目ではこれもまたフリーの「Hold On」なんてのもカバーしていて、彼女にかける期待がよくわかる。その次にはビートルズのロックナンバー「I Saw Her Standing There」だしさ。これらは彼女の力量を見せつける上では大変効果を発揮していて、凄さが倍に感じるので、やはりロックは楽曲のパワーだなぁと素直に思う。んでもロックファンからするとこの4曲目に入ってる「If You Don't Know」でのジミー・ペイジのギターでしょっ!全盛期バリバリのペイジの余裕綽々且つキメまくりのギターは必聴。ん〜、これでアルバム全体が凄いものに仕上がってることは想像に難くない。

 で、この頃彼女はライブでもバドカンの前座を務めていたりと徹底的にサポートを得ていたのだが、その頃のライブ盤てのも近年リリースされていたんですね。「カミング・オン・ストロング」とか「ライブ・アット・ザ・レインボウ」とか彼女自身の秘蔵テープからリリースされた「ライブ・アット・ザ・ボストン」なんてのがこの時期のライブアルバムで、まだ聴いてないけどけっこう泥くていいのかなぁなんて想像しちゃいます。