B.B.King - Live in Cook County Jail

Live in Cook County Jail  現役ブルースメンの中でも最も有名というかメジャーというか、一般的な人と言えばB.B.キング。三大キングなどと呼ばれたりしたものだが、そういったブルースメンとはちと違う人種で、もっと音楽的商売的というか健全というか、ミュージシャンとしてブルースを選考しているみたいな部分が見えてしまうんだけど、それは多分かなり穿った見方なんだろう。ギタープレイや歌を聴いていれば唯一無二の独自の世界を持っているんだから圧倒的なブルースメンなんだよな。でも、どこかそんな感じがしたモノだ。しかし古い作品を聴いているとやっぱりモノホンのブルースメン。

 1971年リリースのライブ盤「Live in Cook County Jail」だが、タイトル通り前年の刑務所の中でのライブを記録したアルバムで、イベントそのものを歴史的価値として残したいという意向もあったんだろうと思えるんだけど、凄いことだったんだろうか。やはり刑務所の中でのライブ、しかも割とメジャーな人が当然観客はタダでの見物だろうから好き嫌いじゃなくって見ただろうし、しかしライブの最中に何があってもおかしくない会場というスリルはやっぱり実感してたんだろうな。好きこのんでそんなトコでライブしなくてもと思う背景がまずある。

 でもね、ライブ聴いていると拍手喝采だったりしてかなり盛り上がっている。そりゃそうかと思うくらいのB.B.キングの白熱したライブが素晴らしいんだが。B.B.キングのライブで有名なのは「Live at the Regal」なんだけど、こっちも全然負けないくらいの迫力と熱気。この人のはホーンセクションを主体にした独自のブルースでギターはソロしか弾かないし、しかもそのソロもロングトーンばかりで、正に俺様って感じのソロなのが個性的。曲によってゃホントに歌だけっていうのも多くて、物足りない感はいくつかあるけど、出てくるときのギターの音にヤラれる。こんなに短い音でヤラれる人ってのはそうそういなくて、B.B.キングはそういう意味で突出している。

 しかしこの頃からもう全然プレイされる曲が変わっていなくて、多分今B.B.キングのライブを見ても同じ曲が演奏されていると思う。このマンネリ感もB.B.キングの特徴。そしてこのアルバムは一番脂が乗っている時期なので聴いてみると結構ヤラれるかも(笑)。

 この辺の有名なライブ盤が三作セットになったお得なボックスセットなんてのがリリースされていることに今気が付いた。なかなかいいかもしれん…。

B.B.King - 80

80  まず作品の多さに驚くし、しかもまたつい最近新作「80」なんてのをリリースしたくらいの大御所。このアルバムはいわゆるブルースの息子たちがいっぱい参加してBBキングの80歳を記念して作られたみたいなんだけど、いやぁ、相変わらずのBB節が冴え渡ってます。ロジャー・ダルトリーなんてどういった経緯で参加したんでしょ?そういえば、今回も参加しているクラプトンはちょっと前にはジョイントアルバムも出して話題をかっさらったし、やっぱり年を重ねた偉大なプレイヤーはそれだけで価値ありですね。

 そんなBBの作品中で好きなのはいくつもあるんだけど、まず、ギタリスト的に凄く憧れるっていうか、わかるよぉ〜ってのが「Take It Home」っていうアルバムジャケット。見てわかるように表ジャケットではまだ10歳そこそこくらいのガキがね、ショーウインドウに飾られたギブソン335をそれこそガラスにへばり付いて物欲しそう〜にしているのよ。この気持ちわかるでしょ?んでね、裏を返すとさ、しっかりとそのギターを背負って意気揚々と荒れ果てた田舎道を歩いているシーンが描かれているワケよ。その間どれくらい時間が経ったのかわかんないけど、喉から手が出るくらい欲しがっていたギターを手に入れてさ、弾くんだ〜っていうイメージがよく描かれていて、自分たちも昔カタログとか楽器屋さんとか行ってアレコレ見て丸付けて研究して、んでも金はないワケで夢を見ていたっていうのがあるからこのジャケットはとにかくそれだけで最高。中味は1979年の作品で、クルセイダーズをバックに従えたサウンドなのでそんなに好きな作風じゃないけど、BBはいつも通り要所要所のツボだけ弾くっていうスタイルでBGM的ではあるけど悪くはない。

 あとはね、「Jungle」っていうアルバム。Kent時代の初期の編集作品で正にBBのブルースギターが冴え渡った名盤、って勝手に思ってるんだけど、単音でリスナーをノックアウトするっていう曲ばっかりで、聴いていて心地良い。昔のブルースの作品ってやっぱりレコードを出すってことが凄く特別なことだったみたいな面もあるのか、ブルーノートの作品みたいに芸術的なトータルワークっていう感じで当然ジャケットから音までしっかりと作り込まれているので、アナログ盤での重みっていいなぁって思うアルバム。スクイーズギターっていうのもこの作品が一番当てはまると思うしね。今CDが手に入らないみたいなので似たような編集盤では「The Best of the Kent Singles 1958-1971」かな。

B.B.King with Friends - A Blues Session

B.B. King Blues Session (Ws) [DVD] [Import]  まだまだブルース熱から冷めない年末を迎えてます(笑)。さすがに連休に入ってきたためか訪問者数もちょっと減ってきてますね。内容のせいかもしれませんけど、ま、好きなのでこのまま進めましょう。そのうちまたあちこちに行き着くことでしょう…。

 で、今日は昨日のBBで思い出したんですけど、BB絡みってすごいセッションとかが平気で行われちゃうので、過去最高にインパクトを受けた「スーパーセッション」の映像を見直しました。若かりし頃に深夜テレビで見て以来、その衝撃的なセッションに徹底的に叩きのめされた記憶が残っている素晴らしきジャム。決してブルームフィールド・クーパーのスーパーセッションの映像版ではありません(こんなのあったら絶対見たいけど)。

 まず参加メンバーが凄い。Stevie Ray Vaughn, Albert King, Eric Clapton, Phil Collins, Chaka Khan, Billie Ocean, Gladys Knight, Etta James, Paul Butterfield, Dr. Johnってトコで、1987年4月にロサンゼルスで行われたセッションライブの様子を収録している。中でも絶品もののプレイは二人とも白人のくせにとんでもない歌唱力を持つエタ・ジェイムズのパワフルな歌声にドクター・ジョンのしゃがれ声が絡む、二人だけの世界を完璧に創り上げている涙もののブルースで、見ていて感動しないはずはないってくらいに感動する素晴らしいセッション。後ろでBBも感動して惜しみない拍手(BBの拍手は右手がグーで左手パーで叩く特徴的な拍手です(余談))。それからレイ・ヴォーンアルバート・キングのセッション!フレーズ聞いてるとどっちがどっちか、ってくらい似たようなフレーズが出てくるのも面白いけど、レイ・ヴォーンの師に対する遠慮がちなプレイってのもなかなか良い。

 んでもって、一番の聴き所見所と言えば、やっぱりクラプトンvsBBキングによるギターバトルでしょう!間奏で完全にバックの演奏を止めてしまい、二人だけでギターバトルを始めるんですが、実に、実に興味深いセッションで、プロとはこのことを言うっ感じでしょうか。BBが弾くフレーズをクラプトンがその場で同じようなフレーズ、もしくは真似したフレーズを紡ぎ出し、挙げ句はBBの得意技でクラプトンが仕掛けに出たりとクラプトンらしいフレーズは全く期待することはないけど、ブルースを愛するギタリストとしてのクラプトンの眼差し取り組みはさすが。BBも観客もクラプトンもバンドメンバーも全員がこの一瞬一瞬をスリリングに楽しんでいる様子も伝わってきてすごく面白い。アーティスト達なんです。ギター弾くならどっかでこういう突発的なセッションに参加してこんな掛け合いができたら楽しいだろうなぁと思ってるんでアドリブ指向のバンドが好きなんでしょうね、しかもライブってのは楽しいですから♪  もうひとつこのイベントの中で重要な事柄はこのセッションがポール・バターフィールドの最後のライブ演奏になった、ってことでしょう。60年代ホワイトブルースの第一人者がこのセッションに参加し、ハープという楽器でブルースを紡ぎ出した人物の最後としては最高の晴れ舞台になったに違いない。

 そんなことで、久々にビデオテープを引っ張って見ていたんだけどネットで調べてたら2006年3月2日に日本盤DVDがリリースされるみたいで、ちょうど良いタイミングでした。騙されたと思って騙されてみて下さい、騙されますから(笑)。いいなぁ、こういうセッションモノ、大好きです。こないだまおさんがコメントに書かれていたセッションはもしかして「Blues Summit」かな?これ映像は見てないので、入手しないとね。面白そうです、はい。

Eric Clapton & B.B.King - Riding with the King

Riding with the King

 自分の曲を昔から憧れていたミュージシャンが取り上げて弾いてくれるというのは果たしてどんな想いだろう?プレイする側はどんどん持ってこい、ってなもんだろうけど、それにはそれなりのモノじゃなきゃ取り上げないだろうし、やはり光るモノがないけりゃ相手にしないだろう。しかしブルース界のキングと神と呼ばれる男達の競演アルバムでその夢が実現してしまった若者がいる。それがドイル・ブラムホール二世だったりする。云わずと知れたクラプトンとBBキングの共演アルバムとなった記念碑的作品にプレイヤーとしてだけではなく曲の提供者になっているのだ。

 もともとはBBキングの古い楽曲に再度スポットを当てていこうという趣旨の元だったが、クラプトンの大好きな「Key To The Highway」などいくつかわがままな曲を入れ込んでいったものだが、普通それだけで満杯になろうというものだがどういうワケなのか、先のドイル・ブラムホール二世のオリジナル曲が二曲ばかり取り上げられている。しかもBBキングとクラプトンの味がたっぷりついているのでそれはそれは極上の作品になっているのだが、そもそもそれにマッチした楽曲じゃなきゃ取り上げないだろう。そして意識して聴いてみると、確かにアルバムの流れにはピッタリ当てはまっているし他の楽曲と並べられても何ら違和感がない。「Marry You」と「I Wanna Be」なのだが、後者などは見事に古き良きR&B的コーラスを据えたものでまさかこれが新曲とは思えないような曲なんだな。素晴らしい。しかし面白いのはこの二曲、ドイル・ブラムホール二世の1999年の作品「Jerrycream」に収録されている曲で、ここでは至上の二人にカバーされたという見方でもいいのかな。まぁ、いずれにしても凄いことだし、若きドイル・ブラムホール二世にしてみればさぞや嬉しいことに違いない。

 そしてこのアルバム、深く語る必要もないくらいに素晴らしいブルース作品で、クラプトンの個性とBBキングの一発必殺の個性がぶつかりあったもので、ステレオで左右に分けられた一貫した録音も面白いものだ。もちろんフレーズも別物だし声も違うけど、一番はギターの音色一発。昔ならBBキングが一発弾いたらみな消し飛んでしまうくらいのパワーだったんだけどさすがにこの頃のクラプトンはそんなことでは消し飛ばないくらいのプレイを持っているのでスリリングに楽しめるものだ。ジャケットからして楽しそうだしさ、真っ先に飛びついて買ったもん。やっぱこういうスリリングな瞬間がブルースの面白いところですな。多分何度も録音したとは思えないしさ。その分ライブ感も良いしね。ちなみにバックはクラプトンバンドのお馴染みの面子で揃えられているし、そこにドイル・ブラムホール二世も参加している…、っつうかその前後にはもうクラプトンと仕事してるしね。

Albert King - Born Under A Bad Sign

Born Under a Bad Sign

 酒と女とロックンロール。くだらない陳腐な言葉だけどどこか夢の見れる言葉なのでやっぱり好きなセリフ。こういうこと言ってる時点で子供だよなぁと思うんだけどさ、何かこの中での「酒」ってのはどこか抽象的でアルコールそのものを指すよりも酒を飲んで酔っている状態のことを指している感じなんだよね。で、ブルースと酒っつうと女が入ってこなくてもっと具体的にブルースとバーボン、とかブルースとテキーラ、とかそんな感じでやっぱビールとか日本酒ではないワケよ(笑)。ま、ジャズなんかも似たようなもんだな。そういうとこは何か英国的な面よりもアメリカ的な側面に影響されていることの方が多くて、日本ってやっぱ混合文化なのだなぁと思う。そういうくだらない影響下から日本酒はあまり飲まなかったしさ(笑)。ま、今は何でも飲むんだけど…。

 で、そんな影響下にある中でガキの頃から茶色いお酒=ウィスキーとかスコッチとかバーボンとかそういう類のものとジャズやらブルースやら、ってのをバックにいいオンナと一緒にツーショットで飲んでるシーンなんてのがかっこいいなぁ〜って憧れてた。絵的にかっこいい、って思ってたからさ(笑)。そんなのを背伸びしながらやってたことももちろんあるけど、あんまり自分のスタイルとか身に染みてってのではなかったんだよな。気分はいいんだけど何かそこまで自分がハマり切れてない感じ。でもね、何となく歳を取ってちょっとだけ大人になってくると忘れかけてくるシーンだった。それがさ、ちょこっと前までのハマってた自分って落ち着く先って最終的にそういうトコロでねぇ…。まぁ、いいオンナっつうのが難しいんだが、いいオンナ、と一緒に素直に自然にスコッチ片手にブルースの流れるバーで飲んでたのさ。面白いモノでそういうシーンに浸れる時間ってのが自分的にあって、それって11時頃から夜中の2時頃なの。何か一番神秘的な時間で3時とかだとダメなんだよね。2時ってのが好きでさ、まぁ、そこから大人の関係へ…なんて行けばそれこそかっこいいんだけど、やっぱそうはならないワケで(笑)。いや、朝が好きじゃないから、深夜に別れるってのがいいんだよ、と勝手に思ってるけど実はそうならないだけかも(笑)。

 …と、まぁ、くだらない映画の世界は良しとして、ふとそんな時にあまり意識していたワケじゃないけどバックでは凄く良いブルースが流れてた。ブルースってそもそもハマるシーンにハマる叫びだからさ、偶然とは云え聴き入ってしまったよ。そしてドーンとまた自分にハマる、みたいな(笑)。かなり飲んでたので記憶があまり定かではないが多分割とメジャーなブルースばっかりだったはず。ただね、その中でもうわぁ〜って覚えてるのが「悪い星の下で」っていうアルバート・キングの名盤。今の自分、そのままだ〜とか勝手に思ったから覚えてる(笑)。いや、歌詞なんて知らないけどさ、そのままだ〜ってね。

 1966年スタックスからリリースされたブルース界の超名盤。ロック好きの輩が聴いても絶対に効く一枚で、フレージングやら音のエグさやら魂の入り方が違うんだよな。ギターの一音一音がイチイチ心に刺さる。刺されまくるのでそのうち心地良くなってくるという恐ろしくサディスティックなアルバム(笑)。アルバート・キングはこの一枚でキングになったと云える一枚で、数多くのフォロワーを生み出すんだけど、有名なのはレイ・ヴォーンだね。そっくりだもん。それをさ、ビートルズがスタジオに籠もってる頃にどかーんと出しちゃうんだからねぇ、同じ年の作品でこうも違うかって思うくらい。

 ブルース。こいつも今の自分には必要なサウンド。ギターってのはこうやって弾くんだよな。、とマジマジと実感するジャンル。そして素晴らしいアルバム。いいね。

Albert King & Stevie Ray Vaughan - In Session

イン・セッション

 クラプトンもミック・ジャガーもキース・リチャーズも黒人ブルースに憧れて自らが徐々に大物になっていく過程でそのファーザーであるホンモノの黒人ブルースマンとセッションを行うようになり、そして大御所となったブルースマン達は後に彼等がいなけりゃとうに乞食になってた、と語っている。そしてアメリカでももちろん悪魔の音楽ブルースに憧れた若者が当時から少数ながら存在していて、その一例がポール・バターフィールドだったりマイク・ブルームフィールドだったりする。そして実は70年代初頭からそんな黒人ブルースマンのひしめくスタジオに出入りしていたテキサスの少年がリトル・スティーヴィーと呼ばれていた白人だ。そう、スティーヴィー・レイ・ヴォーンその人です。

 そのスティーヴィー・レイ・ヴォーンがデビュー直後くらいに既に大いなる影響を受けたブルースマン、アルバート・キングとラジオ番組の企画モノながらもセッションした「イン・セッション」、しかもアルバムとしてリリースされているのは実に喜ばしいことだ。ボウイの「Let's Dance」でアルバート・キングみたいに弾いているヤツは誰だ?と話題になし、その後すぐに当の本人とのセッションなワケだから面白い。しかし今聴き直して見てもこのセッションは素晴らしい魂が漲ってるね。アルバート・キングのトーンと奏法は一発でそれとわかるもので、指でのピッキングが優しくマイルドに音を鳴らしているし、そしてまたあのいやらしいビブラートも良いのだなぁ。一方でもちろんそれほど出番が多くないスティーヴィー・レイ・ヴォーンだが、いやぁ、しっかりと乾いたサウンドで存在をアピールしているね。バッキングで聴けるフレーズなんかもなかなか芸が細かくて聞き逃せないところが普通のブルースマンとは違うトコロだね。ジャケットはダサいけど中身は結構な熱いセッションが詰め込まれている一枚。貴重なセッションだ。

 クラプトンは若い頃にフレディ・キングとのセッションで腕を磨き、BBキングとのセッションで成熟させた。スティーヴィー・レイ・ヴォーンはもちろん数々のセッションに参加していたけど、まともにこうして残っている音源はそう多くない。あ〜、ブルースっていいなぁ。朝聴いても夜聴いても落ち着く音楽。心を委ねられるっていうのかね、そういうサウンド。

 バーボン一杯奢って♪みたいな感じかな(笑)。しかしYouTubeって凄いな、この時の映像ってあるんだ…。

James Cotton - High Energy

High Energy

 ちょっと変わり種のブルースというワケでもないけど、ハープでブルースを奏でる人ってのは実はそんなに多くない。もちろん有名どころがその名声を欲しいままにしていることが多くで、云わずと知れたソニー・ボウイとかね。後はリトル・ウォルターとかポール・バターフィールドとかになっちゃうんだけど、もう一人有名で且つ変わったサウンドをやっているのがジェイムズ・コットン。ま、顔立ちがブルースメンって感じじゃないけどさ(笑)。それでもマディ・ウォーターズのバックでハープ吹いてたりするのでその筋ではかなり有名な人のハズ。

 1975年にリリースされた自身のソロバンドによるアルバム「High Energy」なんだが…、なんでこんなもんがコレクションにあるのか不思議ではあるが…、うん、何十年ぶりに聴いたんだろう?完全にファンクです、はい。リズムがもう完全にその世界。が、しかし、要所要所に入ってくるギターのソロはともかくハープソロが完全にブルースなんですな、これ。だから凄く妙〜な雰囲気を出していて、このバックのファンキーさにハープの音って似合わないぞ、いや、聴き慣れないぞ、って感じ。ま、でも音楽なんてのは何でもありだからこれを認めてしてどう感じるか?なワケで…、後に流行したソウルジャズみたいなモンだろうか、それを70年代にバシバシやっていたのソウル側の人間ではなくってブルース側の人間ってのが面白い。ファンクとブルースとの接近の面白さを実践している作品。ライブ盤「」の方がたっぷりとそのグルーブは楽しめると思うので、ライブ盤「Live & On the Move」ももちろんオススメ。

 王道ブルースのバックを務めていた人間がこういうのをやるってのはやはりブルースを知り尽くしたからというメンもあるだろうし、それで新たな音楽性を見出すってのは今のバンドミュージシャンでも同じことで、思い切りアンダーグラウンドというか全く注目されない世界でも同じように挑戦し続けていたミュージシャンもいたってことは重要でしょ。知らなきゃ知らないでいいんだけど、ささやかな楽しみだよね、こういう発掘ってさ。アルバムとしてどうだ、と問われると別にそんなに大したモンじゃないけど、いや、中途半端になっちゃってるので難しいんだけどさ、過程を考えると重要な作品じゃないのかな、なんて思う。